気分がすぐれない時、竜馬がゆくの6巻のこのくだりがよい。
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時は、幕府がいよいよ長州征伐をしようかというとき、、、
まんじゅう屋、近藤長次郎は竜馬に戦争が苦手だと打ち明ける。
すると、竜馬、
「にが手でもやれ。近藤長次郎が軍艦にのってひといくさした、といえばあとあとお前の名論卓説に千鈞の重みがつくぞ。、、」
と叱咤する。すると長次郎、
「しかし、いくさに負けて軍艦が沈めばどうなります」
「死ぬまでさ」
と、竜馬はむしろ、まんじゅう屋の顔をふしぎそうに見、あたりまえだよ、という。
「しかし死ぬのは、まだ惜しいです」
「惜しいほどの自分かえ、まんじゅう屋」
「まんじゅう屋はよしてください」
「では、長サン。男はどんなくだらぬ事ででも死ねるという自信があってこそ大事をなしとげられるものだ」
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そんな惜しいほどの自分かえ!
と、いつも竜馬に言われている気がするのです。