吸い取り石
吸い取り石は、昔から人の悪いものを吸うと信じられていた。
ある人は、石に体をこすりつけて病を石に吸わせようとしたり、
コブに悩んでいる人はコブに石をつけて、その石を後ろに投げたり、
あるいは、歯痛で悩む人は石の上に裸足で立って頭からつま先へかけて体をなでて痛みを治したり、、、
石にとってはいい迷惑である。
この石、ちゃんと浄化しないと、ふれた人が再び吸った病にかかってしまうというから厄介だ。
浄化といえば、清水で洗うというのがよく知られているが、雨がいいという説もある。
「石を容易に拾ってはいけない」という俗信は、こうした信仰にも関連していたんでしょう。
(私の施術院でも、一応、石は流水でながして、たまに天日にも干している。)
だが、こうした吸い取り石は、案外最近まで本当にあって、しかも普通に売られていたらしいのだ。
寿岳章子さんという作家は、「蛇頂石(じゃちょういし)」という碁石のような石をダイヤモンドより大切にしていたのだという。
なぜなら、この石をムカデのような毒虫にさされた後に置いておくと、毒を吸って治ってしまうらしいのだ。
石は、水に浸すとプクプクと可愛い泡をだして毒を水に吐き出すので、なんどでも使えたと言う。。。
すごい石があったもんである。
本当かどうかはさだかではないのであるが、そんなことはどうでもいい。
私は、もちろん「蛇頂石」を見たことがないが、いま一番手に入れたい石である。
京都の文房具屋さんに、普通に売られていた!!というからますます欲しい。
だれか、この石について知っている人はいないだろうか、、、、いないだろうな~。