ここまでLCフィルタ設計として、信号源抵抗と負荷抵抗が存在するケースを説明してきた。

別のケースとして負荷抵抗のみが存在するケース(信号源抵抗がゼロ)と信号源抵抗のみ存在するケース(負荷抵抗が無限大)を考えてみたい。

 

低周波でありそうなケースといえるだろう。といっても低周波ならアクティブ・フィルタを用いたほうがよいともいえるだろう。

なお、「信号源抵抗がゼロで負荷抵抗が無限大というケースもありうるだろう」と思られるが、これではQを下げる純抵抗成分が存在しないため、系が安定にならない、収束しない、つまりフィルタとして成立しない。

 

まずここでは、信号源抵抗がゼロで、負荷抵抗のみが存在するケースを考えてみよう。

ここでは例として5次バタワース特性の電圧伝達関数を用いる。

5次バタワース府特性の伝達関数は

となる。以降で分かりやすいように、奇数次(奇関数)部分を赤、偶数次(遇関数)部分を青で示した。

これを偶関数部分

と奇関数部分

にわけ、これを分子/分母にすると、なんと簡単に出力(入力ではなく、出力から、なので注意)から見えるリアクタンス

が得られる。これを連分数展開する。

この赤の0.309sが、最初のインダクタ(リアクタンス)となる。有理関数部分をひっくり返して、

この赤の0.894sが、シャントされるコンデンサ(サセプタンス)となる。

有理関数部分をひっくり返して、

この赤の0.1.38sが、中央のインダクタ(リアクタンス)となる。またまた有理関数部分をひっくり返して、

とすると、1.69sが2個目のシャントされるコンデンサ(サセプタンス)となる。

そして、1.55sが最後のインダクタ(リアクタンス)となる。

 

なお、負荷側が∞Ω(開放)のケースも含め、これらの考え方については以下が詳しい

   はしご型LCフィルタの設計

   https://rohaki.main.jp/LC.pdf

 

 

が得られる。これを連分数展開する。

分子のほうが次数が低いので、逆数でサセプタンスにして、π型回路として構成する。

 

そうするとさきのT型のリアクタンス有理関数と同じ連分数展開になり、最初の項がコンデンサのサセプタンスになる(以降、抱くタンスとコンデンサが逆の関係で同じ)。

 

 

 

23. 負荷側が無限大のケースの計算方法とそれぞれのシミュレーションに進む

 

LCフィルタ設計のTOPに戻る