こんばんは!
ご訪問頂きありがとうございます。
俳優歴29年、演技講師歴5年、薬剤師歴19年という経歴の中で
たくさんの人を見てきた経験を活かして、
自己理解&自己愛を高める講座【Compass】を来年よりスタートします。
「なぜ、真実が人を解放するのか?」
【Compass】が生まれるまでの僕の軌跡を書いていますが、
昨日の「迷走・自己矛盾期編」の続き、
クライマックスを迎えます!
スタジオライフに入ったばかりの頃に、
ロンドンにワークショップに行きました。
なんかわからないけど、そのWSでパッカーンと開いてしまったんです。
自分の中に何かあるエネルギーのようなものがあることを知りました。
それでも、WSから帰ってきても芝居作りに活かせない・・・
それで、やっぱり世界に勉強しに行こう!
決めました。
あとは流れが整えてくれました。
いま思えば凄い行動力でしたね。
気がついたらNYで演技の勉強をしていました。
もちろん苦労も沢山ありました。
それでも、NYで出会った『NEED』という概念が僕の人生を根本から変えました。
そのクラスの課題に「プライベートモーメント」というものがありました。
最初に与えられる課題です。
それは
「本当に孤独な空間で、
誰にも見られることがない時間を過ごす時、
何をしますか?
どんな自分が現れてきますか?」
というものでした。
つまり、「絶対に他人に見せることができない自分はどんな自分ですか?」ということです。
そんな「仮面を外した、心を丸裸にした自分」を見せることができますか?
という、俳優としての覚悟を試される課題でもありました。
だからこそ、最初の課題でもあったのです。
英語が拙いこともありましたが、ワークが何を求めているのか?
課題の本質を理解していませんでした。
週1回のクラスでワークをしてもOKが出ないことが続きました。
辛い2ヵ月でした。
NYへきて、ようやく入れたクラスで、全く進まない。
まだ友達と呼べる存在もいないし、弱音を吐ける人もいない・・・
当時の奥さんは女優さんで、
彼女は英語が話せてフルタイムの演劇学校に通っていました。
僕は、ランチタイムはレストランでバイトして、
夜はブロードウェイなどを見てましたが、
彼女に負けているようでもあり、悔しかったですね。
でも誰にも助けを求められない。
誰にも弱音を吐けない。
自分と向き合いました。
そんなボロボロのどん底にいる自分を認めるしかない状態でした。
そして、クラスで「自分の真実=ボロボロであること」を認めました。
「良い子」や「真面目」「できる人」といった仮面や鎧を脱いだ自分で存在することを赦しました。
簡単に言うと、
「できない自分でいること」を、
「悔しくて仕方ない、情けない自分でいること」を
認めて赦すしか道がなかったのです。
「ありのままの自分でいること」を赦せた時、
クラスメイトの前で号泣していました・・・
強がっていた鎧がはがれると、ひた隠していた真実が溢れだしました。
僕の中にはずっと押さえつけていた「怒り」が渦巻いていました。
それは、ずっと「縛られていた」ことに対する怒り、
主に「縛っていた」人である母親への怒り。
そして「悲しみ」も溢れていました。
でも、その怒りと悲しみを通り越して見つけた「真実」は、母親への感謝と愛でした。
NYでの生活の中で、言葉も不自由な生活の中で、
なかなか進まない課題と取り組む時に、
「絶望」しそうな自分を認めた時に気づいた真実です。
どん底の暗い「闇」の中でようやくつかんだ「真実」という「光」でした。
自分の中にある真実である「怒り」と「悲しみ」に気づいた時、
更には、それらが自分の中にあることを「認めて、赦した」時、
「愛と感謝」も同時に存在していました。
社会を生きるために着けていた仮面を取り、鎧を脱ぐと、
その中にいたのは「脆くて、柔らかい、純粋な」一人の人間でした。
その真実を認めた時に、
自分の中に生まれた感情を否定せずに、
ありのまま表現した時に
何かが変わったような気がします。
なぜ演技を選んだのか?
表現という道を選んだのか?
僕の心の奥底に封印していた『NEED』という「真実」に気づいた時に
全てが繋がっていきました。
自分自身の「NEED」という真実と戦わずに、
受け容れることに成功したのです。
だからこそ、自分の中にある「真実」に気づくことが大切だと思うのです。
「真実が人を解放する」と、僕は信じているのです。