Compassへの道 ~変容期編(NY編)~ | 行雲流水

行雲流水

薬剤師が役者になり、気づいたらNYで武者修行! 帰国後も役者をしながら俳優を続けている内に、翻訳したり、教えることになりました。さらには、49歳手前で息子が生まれ、2児のパパに。来年には岐阜県に移住予定。人生って面白い♪

こんばんは!

 

ご訪問頂きありがとうございます。

 

俳優歴29年、演技講師歴5年、薬剤師歴19年という経歴の中で

たくさんの人を見てきた経験を活かして、

自己理解&自己愛を高める講座【Compass】を来年よりスタートします。

 

「なぜ、真実が人を解放するのか?」

 

【Compass】が生まれるまでの僕の軌跡を書いていますが、

昨日の「迷走・自己矛盾期編」の続き、

クライマックスを迎えます!

 

スタジオライフに入ったばかりの頃に、

ロンドンにワークショップに行きました。

 

なんかわからないけど、そのWSでパッカーンと開いてしまったんです。

自分の中に何かあるエネルギーのようなものがあることを知りました。

それでも、WSから帰ってきても芝居作りに活かせない・・・

 

それで、やっぱり世界に勉強しに行こう!

決めました。

あとは流れが整えてくれました。

 

いま思えば凄い行動力でしたね。

気がついたらNYで演技の勉強をしていました

 

 

もちろん苦労も沢山ありました。

それでも、NYで出会った『NEED』という概念が僕の人生を根本から変えました

 

そのクラスの課題に「プライベートモーメント」というものがありました。

最初に与えられる課題です。

 

それは

「本当に孤独な空間で、

誰にも見られることがない時間を過ごす時、

何をしますか?

どんな自分が現れてきますか?」

というものでした。

 

つまり、「絶対に他人に見せることができない自分はどんな自分ですか?」ということです。

 

そんな「仮面を外した、心を丸裸にした自分」を見せることができますか?

という、俳優としての覚悟を試される課題でもありました。

だからこそ、最初の課題でもあったのです。

 

英語が拙いこともありましたが、ワークが何を求めているのか?

課題の本質を理解していませんでした。

週1回のクラスでワークをしてもOKが出ないことが続きました。

 

辛い2ヵ月でした。

 

NYへきて、ようやく入れたクラスで、全く進まない。

まだ友達と呼べる存在もいないし、弱音を吐ける人もいない・・・

 

当時の奥さんは女優さんで、

彼女は英語が話せてフルタイムの演劇学校に通っていました。

 

僕は、ランチタイムはレストランでバイトして、

夜はブロードウェイなどを見てましたが、

彼女に負けているようでもあり、悔しかったですね。

 

でも誰にも助けを求められない。

誰にも弱音を吐けない。

 

自分と向き合いました。

そんなボロボロのどん底にいる自分を認めるしかない状態でした。

 

そして、クラスで「自分の真実=ボロボロであること」を認めました。

「良い子」や「真面目」「できる人」といった仮面や鎧を脱いだ自分で存在することを赦しました。

 

簡単に言うと、

「できない自分でいること」を、

「悔しくて仕方ない、情けない自分でいること」を

認めて赦すしか道がなかったのです。

 

「ありのままの自分でいること」を赦せた時、

クラスメイトの前で号泣していました・・・

 

強がっていた鎧がはがれると、ひた隠していた真実が溢れだしました。

 

僕の中にはずっと押さえつけていた「怒り」が渦巻いていました。

それは、ずっと「縛られていた」ことに対する怒り

主に「縛っていた」人である母親への怒り

 

そして「悲しみ」も溢れていました。

でも、その怒りと悲しみを通り越して見つけた「真実」は、母親への感謝と愛でした。

 

NYでの生活の中で、言葉も不自由な生活の中で、

なかなか進まない課題と取り組む時に、

「絶望」しそうな自分を認めた時に気づいた真実です。

 

どん底の暗い「闇」の中でようやくつかんだ「真実」という「光」でした。

 

自分の中にある真実である「怒り」と「悲しみ」に気づいた時、

更には、それらが自分の中にあることを「認めて、赦した」時、

「愛と感謝」も同時に存在していました。

社会を生きるために着けていた仮面を取り、鎧を脱ぐと、

その中にいたのは「脆くて、柔らかい、純粋な」一人の人間でした。

 

その真実を認めた時に、

自分の中に生まれた感情を否定せずに、

ありのまま表現した時に

何かが変わったような気がします。

 

なぜ演技を選んだのか?

表現という道を選んだのか?

 

僕の心の奥底に封印していた『NEED』という「真実」に気づいた時に

全てが繋がっていきました。

自分自身の「NEED」という真実と戦わずに、

受け容れることに成功したのです。

 

だからこそ、自分の中にある「真実」に気づくことが大切だと思うのです。

「真実が人を解放する」と、僕は信じているのです。