若さの特権の一つは、権力にこびないで
済むということだと思う。だいたい首に
なることなんか恐くもなんとも無いのだから
考えようによっては性質が悪い。今のように
景気が悪いとそうもいかないのだろうが。
レコード会社は、一日中新譜を聞いている
会議があった。月に2回ほどだが。
本社から常務が新人歌手を連れて挨拶に来る
ということになると、家庭もちは言いたいことも
言えないような雰囲気になるのは、自分でも
家庭を持ったあとは理解出来た。どうしても
切っ先が鈍るものなのだ。
「・・という歌ですが、どうですか?
売れそうですか。ひでまつ君」
「はい。売れ・・・ないと思います。」
次長はすでに顔が青ざめている。
「メロディはありきたり。歌詞もつまらないし、
歌も下手。こんなもの最初から5万枚も
作るなんて自殺行為ですよ。」もう好き放題である。
隣の若い同僚も黙ってはいない。
「わが社の自慢のドルビーシステムですが・・」
「あ、それむちゃくちゃ評判悪いです。音が
籠もるからって」
「そんなわけないでしょ。わが社の自慢の・・」
「自慢もくそも。本当に自分で聞いて言ってるんですか」
こちらも好き放題に近い。
あとで次長に呼び出しをくらう。
「あのなあ。ひでまつ。いくら言いたいことを言えと
いっても常務がおるんやぞ。少しは遠慮を」
「それじゃ次長はあのくだらない歌が売れると
思うんですか?」
「う。それはやな。あんな変な歌売れるか。あっはっは」
僕は次長好きでしたねえ。
済むということだと思う。だいたい首に
なることなんか恐くもなんとも無いのだから
考えようによっては性質が悪い。今のように
景気が悪いとそうもいかないのだろうが。
レコード会社は、一日中新譜を聞いている
会議があった。月に2回ほどだが。
本社から常務が新人歌手を連れて挨拶に来る
ということになると、家庭もちは言いたいことも
言えないような雰囲気になるのは、自分でも
家庭を持ったあとは理解出来た。どうしても
切っ先が鈍るものなのだ。
「・・という歌ですが、どうですか?
売れそうですか。ひでまつ君」
「はい。売れ・・・ないと思います。」
次長はすでに顔が青ざめている。
「メロディはありきたり。歌詞もつまらないし、
歌も下手。こんなもの最初から5万枚も
作るなんて自殺行為ですよ。」もう好き放題である。
隣の若い同僚も黙ってはいない。
「わが社の自慢のドルビーシステムですが・・」
「あ、それむちゃくちゃ評判悪いです。音が
籠もるからって」
「そんなわけないでしょ。わが社の自慢の・・」
「自慢もくそも。本当に自分で聞いて言ってるんですか」
こちらも好き放題に近い。
あとで次長に呼び出しをくらう。
「あのなあ。ひでまつ。いくら言いたいことを言えと
いっても常務がおるんやぞ。少しは遠慮を」
「それじゃ次長はあのくだらない歌が売れると
思うんですか?」
「う。それはやな。あんな変な歌売れるか。あっはっは」
僕は次長好きでしたねえ。