制御工学でPID制御は定番ですが、本当のシステムではどうなのかはほとんど解説されない。大学の先生は製造メーカの経験がほとんどなく、実際のプラントや機器制御を知らないからということもあるのでしょうが、メーカにいても本当はよくわかっていない なんていうこともある。
プラント制御はほぼ確立された分野だし、数十年前に制御機器のディジタル化が進んで以来、手の込んだことがなんでもできるようになってきたのでしょうが、中身の細かな動作原理をちゃんと理解する機会自体がなくなってきているということもある。
PID制御が反応槽やモータ機構のいろいろなところで使用されていることは概念的にはわかっているのだが、目の前にあるシステムは単純なPIDの原理だけで作られているわけではなく、保守の都合とか過去に起きたトラブル対応処置、当時は事情があって実装されたが今となっては不要になっているなど諸々の要素が詰め込まれているので、システム仕様書や図面などを見ただけではほとんどわからない。
本当はわかっている人にちゃんと解説してもらう必要があるのでしょうが、わかっている人自体がいなくなっているため、わけもわからないまま既存のシステムの維持や部分改良しか出来なくなっているのだとすると大変なことです。
せめて基本的なPID制御が実際の装置・システムではどんなふうになっているのか、それはなぜそうなっているのかをわからせる必要はあると思っていたら、このような書籍を見つけました。いろいろな本を探しましたが、実用的なPID制御の全体像を概説しているのはこの書籍位しかありませんでした。
メーカ各社は社内でマニュアルや仕様書などはあるかもしれないが、実用PIDの原理と理由などまでは言及されていることは少ないでしょうあら、こういうものも参考にする有益かもしれません。
