夜中 ふと目が覚めると

雨の音が聞こえてきた 

 

本当に久しぶりに聞く雨音

 

 

夜が明ければ またあの強い日差しが戻ってくるだろう

でも 今 今だけは この雨音に耳を傾けてみよう

 

夏の激しい雨音ではない 静かな音

つかの間の 一息つける やすらぎの音

こんなふうに

時折 ふと 思い出したようにもたらされる 自然のめぐみ

 

今は あの暑い日差しを忘れて この安らぎに包まれていよう

今は…

 

まどろみながら しだいに遠くなる雨音

 

翌朝 目が覚めると やはり…

予想通りというか かすかな期待が裏切られたというか

いつもと同じ ぎらぎらした日差し

じっとりと 身体にまとわりつくような 熱気…

 

 

あの雨音は 夢だったのだろうか

いえ やはり確かに聞いた

夕立のような激しい雨音ではない

あの静かな雨の音が 私の中に 落ちてきたのだ

そしてわずかなひと時 私の心を落ち着かせてくれたのだ

 

夢でもいい

そんな心を落ち着かせてくれる一瞬が

怒涛のように過ぎていく 暑く苦しい日々の合間にも

訪れるときが あるのを知った

 

静かに響いていた

あの 夜の雨音