遺伝子、ベルトラン・ジョルダン インタビュー
2014年7月29日朝日新聞朝刊にフランスの分子生物学者ベルトラン・ジョルダン氏のインタビューが掲載されている。
タイトルは「遺伝子に振り回されるな」
ヒトゲノムが解読され、あたかも遺伝子検査万能の風潮が出てきたことに対する警鐘を鳴らしている。
いわく自閉症診断キットに関して「自閉症は数百個の遺伝子の変異が発症に関わっていて、しかも一つ一つの遺伝子の関わり方は、まだよく分かっていない。どの遺伝子がどう働けば発症するのかさえ、分かってない」
またヒトゲノム解読の実現が実は別の面を見せたとしてこう言っている。
「(解読の結果)病気の解明や治療法の開発につながると期待した。しかし分かったのは現実の生命現象はもっと複雑だということ」
さらに遺伝子については
「10万個あるだろうと思われていたヒトの遺伝子が2万2千個ほどしかないこともヒトゲノム解読で分かった。1万9千個ある線虫とほぼ同じ。ある遺伝子がヒトの外見、性格、能力などを発言させる仕組みは、考えていたよりずっと複雑であることが分かった」
そしてこう結論づける。
「遺伝子が生命現象のすべてを支配するという『遺伝子決定論』に振り回されるべきではない。それなのに『決定論』への信奉は世界中に広がったままで、それが遺伝子検査に実態を大きく超える重みを与えている」
同ページで出生前診断を受けた作家の室井佑月氏がこう言っている。
「何も考えないで産めるのは、情報弱者とお金持ち」
「今の日本の子育ての現状をみれば、どんな子どもが生まれても社会が支えてくれる状態じゃない」
「中絶を選択した女性がいたらその気持ちを理解してあげること」
かねて私が主張してきたことと全く同じ意見で、同感するとともに驚いた。