映画『二番目の妻』
映画つくりの巧みさがある。
ファーストシーンから観る者を捉えて、ラストまで一瞬たりとも放さない。
そして、映画に仕掛けがあるため、ネタバレはタブーだ。
今後この作品を観ようと思う人は、ストーリーに一切触れない努力が必要だ。
私は偶然にも題名も含めて(製作国のみ)一切の情報が入っていなかった。
よって映画つくりの巧みさ、ストーリーのよさが100%堪能できた。
イスラム社会の特殊事情があると思うが、その背後には普遍的な女性の悲しみがある。
そして女性同士の友情?あるいは愛情がある。
ヨーロッパ育ちの子どもたちとの世代間ギャップ、地域ギャップがある。
公園での長姉との諍いは悲しい。
また子どもたちもアイデンティティーを求めて彷徨っているのだ。
ドイツ語とトルコ語のセリフが飛び交う。
両者が混じっているときのスーパーには、ドイツ語に<>がつくが、ドイツ語だけのときはつかない。ところがドイツ語がオーストリア訛りなのか、トルコ訛りなのか、私の言語的能力の問題なのか、ちょっと聞きにくいドイツ語なので注意していないとドイツ語同士の会話とわからない場合がある。
それがなぜ重要かと言うと、トルコ語しか分らない人のいる所で秘密の話をドイツ語でするからだ。
監督はクルドにルーツを持つウムト・ダー。
2012年オーストリア映画
原題のKumaは、ドイツ語のKumaneに関係があるのではないかと思う。その意味は「東ヨーロッパに住むトルコ系」である。