反DV防止法と夫の暴力 2008年02月08日
DV防止法に反対する立場の人から抗議を受け、上野千鶴子氏の講演が中止になったことを記した。本日の朝日新聞にその続報が載っている。私の関心は反対派の意見なのだが、その一部が紹介されている。
つくばみらい市で予定されていた講演会に対しての抗議内容は
「普通の夫婦間に軽度・単純・単発的な「暴力」はあって当たり前。「夫からの暴力根絶」論は、過激フェミニズム」
というもので、俄かには信じられない論理である。
韓国やインドなどでは夫から妻に対する暴力が普遍化し社会問題化している。しかし日本でその暴力が容認されているとは思えない。
抗議した団体は「主権回復を目指す会」。
講演が中止になった平川和子氏(東京フェミニストセラピィセンター所長)は「つくばみらい市は暴力に屈している。改正DV防止法では基本計画の策定が市町村の努力義務になったというのに、その自覚がない。この市の窓口に被害者は相談しないだろう」と批判した。
上野千鶴子氏はこう述べている。
「反対派は、DV防止法が家族を破壊するというが、家族を破壊しているのは暴力。それを防ぐのがDV防止法」
昨今、夫婦別姓に反対したり、婚外子差別を容認したりする団体が増えていて、「家族」というキーワードを用いることが多い。「家族の絆を守る会」などである。
「家族」というものを考えねばならない時代なのかもしれない。
備考:DV防止法の要旨は「生命や身体に重大な危害を受けるおそれがあるとき、裁判所は(加害者に対し)一定期間被害者と子への接近禁止や自宅からの退去を命じる保護令を出すことができる」というもので、シェルターで一時保護を受けられる。保護命令申し立ては2006年に2759件、一時保護は4565件。