状況証拠と直接証拠のレベル 2007年10月25日
状況証拠だけで有罪にする場合は、直接証拠がある場合より「高いレベルの立証」が必要だ、と被告が主張した刑事裁判の上告審決定(第一小法廷 泉徳治裁判長)で、「状況証拠と直接証拠の違いで証明に必要なレベルは変わらない」と判断した。
「抽象的な可能性として反対事実が存在する疑いがあっても、健全な社会常識に照らしてその疑いに合理性がないと判断される場合は有罪認定は可能で、(その証明すべき程度は)直接証拠によって事実認定すべき場合と何ら変わらない」決定は10月16日付。(詳しくは朝日新聞10月19日朝刊14版34頁)
かつては状況証拠をいくら積み重ねても有罪にできないという「良識」があった。この「良識」は葬られたのだろうか?
可能性だけで有罪になる時代の到来である。