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広汎性発達障がいへの対応 2006年04月11日 過去ログ転載


 昨年FNSドキュメンタリー(フジテレビ系)で「ある出所者の軌跡-浅草レッサーパンダ事件の深層」(後藤一也ディレクター)が放送された。

 軽度の知的障がい者(発達遅滞)の「刑事政策」の問題を追求した番組で、レッサーパンダ帽の青年の事件は防げたのでは?と迫ったたいへんよくできたドキュメンタリーであった。

 彼らの置かれた「徹底的な孤独」が彼らを犯罪へ追いやってしまうという指摘は、常常私が思ってきたことでもあった。そしてまた「刑罰」とは何なのか?という重要なテーマも提示してくれる。

 また冤罪にも巻き込まれやすく、野田事件や宇都宮冤罪事件などすぐにおもいつく。

 番組では被害者家族の方のインタビューもあり、実に痛々しかった。その意味でも犯罪の防止という観点が絶対的に必要なのである。

 レッサーパンダ帽の青年の事件は「浅草事件」と呼称されていることを「自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の罪と罰」(佐藤幹夫著 洋泉社2005年刊)の中で知った。また、この本は大変参考になるので推薦したい。

 司法に限らず社会全般でも自閉症・アスペルガー症候群(広汎性発達障がい)に対する理解、対応が遅れておりそれはもう待てない段階にまで来ている。

 宇都宮冤罪事件のレクチャーの時、副島弁護士(本書にも登場)から直接お話を聞く機会を得たが、「彼らを」「追いやる」社会である限り対応できないと指摘されていた。本書でも「孤立-犯罪-有罪判決-受刑-出所-孤立」の連鎖を指摘し、福祉が支援の手をさしのべてこなかったことも明言している。

 この本は犯罪被害者と残された家族の痛みが伝わってくる。その「痛み」を少しでも「防ぐこと」を目的にしたいと思う


 日本自閉症協会が作成した「自閉症メディアガイド」はたいへんよくできた冊子ですので、ご希望の方は日本自閉症協会に問い合わせてみてください。但しマスコミ配布用の資料です。タイトルはautism media guide。


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