この作品は、まずドイツ文学をやっている知人がプロットの批判をしていた。
また原題のBARBARAに対し変な邦題がついているので、気になった。
マイナス要素がいくつかあったのだ。
ところがドイツ映画らしい硬質(あまりに抽象的な表現だが)な佳作であった。セリフは呟く音量ばかりで、説明ゼリフが皆無。特に主演のニーナ・ホスNINA HOSSが秀逸。
恋人と会う以外は無表情である。
どんな場合でも。
そして、恋人に「こちらに来たら楽ができる」と言われた時にシニカルな微笑をするが、それがあまりに多くの事を語って素晴らしいシーンを形成していた。
彼女はそこで仕事の使命感を確認するからだ。
「こちら」の人の役に立つことを考えるからだ。
無論ある程度の歴史の知識は必要である。
映画『善き人のためのソナタ』は見て置くべきだろう。
この邦題を肯定するかどうかだが…確かに映画理解の補助にはなっていると思った。
監督・脚本のクリスティアン・ペッツォルトはベルリン自由大学で演劇専攻だった。
参考
原題と邦題に関する私的メモ
https://www.facebook.com/notes/%E7%9F%B3%E8%A6%8B-%E5%8D%9A%E6%98%AD/%E5%8E%9F%E9%A1%8C%E3%81%A8%E9%82%A6%E9%A1%8C%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E7%A7%81%E7%9A%84%E3%83%A1%E3%83%A2/508557222551067
