大黒屋からSへ | leraのブログ

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大黒屋から







S




 昨年亡くなった友人のやっていた銭湯が廃業するというので、その最終日の531日に行った。場所はナントカ・ツリーで有名な「押上」である。今では駅名に「スカイツリー前」と書かれている。





 確かスカイツリーは東武が作ったものではないのか?それを京成あるいは都営地下鉄が便乗していいのか?と鉄道会社の矜持に疑問を感じたかどうかはまた別のお話。





 逆に「業平橋」という在原業平にちなんだ雅な駅名は消えてしまうのか…


 また「わが思ふ人はありやなしやと」の言問橋とセットになっているのに…


 元をただせば、「業平橋駅」もかつては「浅草駅」だったから大騒ぎの必要はないかも。








 ところで、折角来たのだから「大黒屋」に寄ろうと思って行くと、なんと517日に店じまいしたとのこと。これには驚いた。


 下町本格チューハイの名店がまた消えてしまった。三裕酒場、百尺なきあとの希望だったのに。そして、クサヤを食べられる店も減ってしまった。








 そこでSに足を延ばした。


 この店はオープン当時にその死んだ友人に誘われて行った店だが、その時は満席(8人くらいしか入れない)で入れなかった店。結局友人が死んだため今回が初めてとなる。





 友人が勧めていただけあり、文句の無い名店。


 お酒は冷蔵で、帰山(長野)、手取川(石川)、笑四季(滋賀甲賀)を利き酒分量でいただく。帰山のさわやかで強い酸味に驚き。笑四季は貴醸酒(醸造の最後で酒を加える)でとろりとした口当たりが美味。





 6種の「おとうし」が楽しみ。「いぶりがっこ入りポテトサラダ」「フルーツトマトゆかりがけ」などで、酒器ともども器もいい。





 つぎに天穏(島根)という濁り酒を燗でいただく。「濁りを燗」という冒険が楽しい。また半合にしてくれるところも嬉しい。





 最後に長珍(愛知)をいただく、これは二年物。





 他にイカの塩辛をもらったが、水ナスも欲しかったところ。








 酒も味も店もいい。


 死んだ友人とくればよかった。