映画『日本女侠伝 鉄火芸者』(にほんにょきょうでん) | leraのブログ

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結局笠原和夫の脚本は不遇な者同士は結ばれない。


 藤純子は親がなく、置屋の仕込み子となり、お酌の時に肉体を搾取されそうになり、逃げ出し川(深川あたり)に身投げをしようとする。そこへ板場の修行をしている菅原文太が通りかかり「こんなドブに身を投げてはいけない。強くなるんだ」と深川不動のお守りを渡す。その後彼女の貞操が守られたかどうかは誰にも分からないが、その後芸一筋で男嫌いで一本になる。そしてお守りをくれた文太に想いを寄せる。


 文太は堅気の川人足頭をやっていて、藤と再会しお互い魅かれるものの、結局は堅気の世界にはいられない。仁義を守るためではなく、矜持のために。

 米の買い占めに抵抗する米問屋の旦那が、買占めを企図する新興勢力に殺され、討ち入りとなる。


 藤が「羽織会」(深川芸者の芸事の披露目会)で「保名」(清元)を舞っているシーンにかぶって文太が討ち入りに行く。「保名」は「恋狂い」の舞である。文太は袢纏を脱ぎ、着物を脱ぐ。すると不動明王の文身が表れる。もう彼に帰る道は無い。藤は芸者を通し、文太はひとり死地へ向かう。


 芸者たちが連帯するシーンがある。

 これは抑圧された階層としての女性たちの抵抗に見えた。とにかく藤が終始芸者であり、美しい。特に赤い着物姿は美しい。勘十郎の振付という日舞はどうなのだろう?私は日舞が全くわからないので。