男はつらいよ 寅次郎の休日 | leraのブログ

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映画館が初めて観るフーテンの寅、しかも浅草。




 シリーズ中で異色だと思ったのは寅が主役ではなく、狂言回し的な存在。さらにそれよりやや弱いかもしれない。




 主人公は満男と泉(後藤久美子)。後藤が実に愛らしく、実にナイーブ。泉が名古屋に帰るので東京駅まで送ってきた満男が、彼女の行き先が実は母と別れた父のいる九州ときき、思わず博多行きの新幹線に飛び乗ってしまうシーンやそれに続く新幹線のデッキの二人でいるシーンや、日田温泉での朝のバス停留所での別れのシーンなど、胸に迫るものを感じた。




 夏木マリ(泉の母親)が突然柴又にやってきて、寅次郎が一目ぼれするシーンは秀逸。渥美ならではの演技で、実に惜しい演劇人を失ったと思う。




2012.7.15 浅草名画座にて