昭和モダニズムという言葉があって映画について使われる。まだジャンルとして確立はしていないが、便利に使われる。
監督で言うと中平康や市川崑などである。
市川崑の場合は初期作品について言われるようだ。「恋人」「あの手この手」」「愛人」などなど。確かに昭和モダニズムと言われれば納得できる。
その中で何年も観たい観たいと思っていた作品が「青春怪談」である。1955年の作品であり、16mmフィルムしか残っていないためである。
昨日、渋谷シネマヴェーラで観た。
モダンで、スマートで、スタイリッシュで、ライトなラブコメディである。
おそらく森英恵がデザインしただろう衣装をまとった北原三枝がとにかくメイン。衣装はウエストを絞り、裾がスレンダーにゆるやかに広がるミディ丈のワンピース。男言葉のセリフや、シグサがとてもシャープで爽やか。
三橋達也との結婚話があるのだが、性的役割やSexを前提としてな結婚観など、「新しい時代」の作品だったのだと思う。
その二人の親である山村聡と轟夕起子がまたいい演技をしている。
都市映像としては、吾妻橋で待ち合わせる。神谷バーのビルと地下鉄ビルのみ見える。後は高い建物は無い。そして百花園へ行く。
新橋のパーラーで北原と三橋と芦川いづみが会うのだが、アイスクリームを食べる芦川が可笑しい。
信濃町駅前で別れるラストも実にスマート。
北原と三橋は同じ1955年に「銀座二十四帖」で共演している。こちらは「渋い」川島雄三監督作品である。