うちには、大切なシクラメンがいる。
14年前に1鉢1000円で購入した子だ。
買ってきてすぐに大きな鉢に植え替えた。
シクラメンは晩秋から春にかけて花を咲かせる。
暑い時期が苦手な子だ。
私は花を見るのは大好きだけれど、虫はとても苦手である。
でも、この子はとりあえず、、
アブラムシがついたときは頑張って駆除していた。
最初の数年は。
けれど、特に育て方を調べることもなく、なんとなく肥料をやり、水をやり、葉っぱが黄色くなったり白くなったりした子がでたら取り除く、とか、花が咲き終わったら引っこ抜く(←これは正しかったらしいけれど、単に見た目で寂しい感じだったので引っこ抜いていただけである)とか。
お水は、なんとなく、こんな感じかな~と量を調整し、、、(葉の上から水をあげちゃいけなかったらしいけれど、気にしたことなかった。。)
ただ、ずーっと戸外に置きっぱなし。
南向きのベランダにでんっと置いてある。
日光の調整はしたことがない。
買ってきた翌年の夏、一週間ほど家を留守にすることになった。
まずは栄養剤をいれて、水をたっぷりあげて、東京の地獄のような炎天下の中、気にしながらも家をあとにした。
当然のごとく、家に戻った時は、葉は全滅していた。
葉は全てとった。
土の中にいる根っこや球根(今さっきはじめてシクラメンが球根だということを知った!(笑)に向かって、「頑張って、また葉っぱを出してね」と声をかけながら、毎日水をあげ続けた。
12月になった頃だっただろうか。
小さな葉が顔をのぞかせた。
葉が前の年のように揃ったのは2月頃だったかもしれない。
それから蕾をつけ、花を咲かせた。
鉢が買ってきたときより大きくなった分、花も増えた。
梅雨に入り、暑くなるにしたがって花が萎れた。
そして、その年もまた8月に1週間弱、家をあけた。
前年と同じように、葉は全部枯れた。
戻ってきて、水をたっぷりあげて寂しい状態の土の上から、中で生きているに違いない球根に向かって話しかけた。
その年も、12月になってやっと小さな葉をのぞかせた。
毎年、夏に葉が全滅し、寒くなるとにょきにょきでてくる。
その繰り返しになった。
アブラムシもつかなくなったーついているかもしれないけれど、病気になりにくくなった。
(いまでもアブラムシがくっついているのかどうかは知らない)
夏がきても、炎天下でも、小さな葉が生き残ることもあるようになった。
真夏に葉がでてくることもあるようになった。
土がへってきたら足すくらいで、肥料をあげることもなくなった。
ずっと南向きのベランダで育てているので、陽射しだけはたっぷり浴びている。
年々葉がでてくる時期が早くなり、9月には必ず顔をだすようになった。
今年はうちにいる石たちのおかげで、びっくりするほど早くに葉が増えている。
今朝のうちの子である。
14歳とは思えないほど元気である。
ちなみに、うちのオカメインコより年上である(笑)
↑12歳のルナ
このシクラメンは、ほぼ、野生化しているに違いない。
お水だけは、天気や気温をみつつ、「なんとなく」の量をざばっとあげているけれど。
鉢をもっと大きくしてあげればいいんだろうけれど、持ち上げられなくなるのも嫌なのでそのままだ。
そのうち大きくするかもしれない。
それも、きっと、「なんとなくそうしたくなったら」、だと思う。
花には言葉が通じる。
正確にいうと、気持ちが通じる。
今は、スピリチュアルなんちゃら~で、そう言ってもヘンに思わないヒトも増えたが、前はそうではなかった。
大学1年生の時に、バラとサボテンを育てていた。
ずーっと元気だったのに、その当時つきあっていた彼氏とうまくいかなくなった途端に、ふたつとも枯れた。
びっくりするほど、いきなり枯れた。
それをみて、植物には感情が伝わっていると痛感させられた。
小学生の時、授業の中で、植物には感情のようなものがある、ということを習った。
その記憶もはっきりあったし、もともと長く生きている大きな木が大好きだったので、枯れてしまった子たちをみて、本当に申し訳なく思った。
大学の友人にその話をしたら、全員に笑われたが。
誰一人、信じるヒトはいなかった。
単に枯れただけでしょ~って。
この前その話をふと思い出し、石のことについて質問していたヒトに、花の話もしてみた。
やはり、負のエネルギーは良くないそうである。
その方は電話相談も受けているのだけれど、仏花が二日で枯れてしまうそうだ。
元気な状態が続く薬剤を入れてみても、なにをしても、絶対に二日しかもたないらしい。
悲しいので今はお花をお供えするのはやめたそうだ。
サボテンを枯らした話には、「よっぽどですね~」と笑われてしまった。。。
私は花の専門家でもなければ、頑張って育てたいという性格でもないけれど、うちのシクラメンは本当に可愛いと思う。
長生きしてくれてありがと~と大切に想っていれば気持ちは伝わるので、まだ当分元気でいてくれるだろうと「なんとなく」思っている。
どの植物もそれで元気でいられるかどうかは何ともいえない。
でも、少なくとも、声をかけてあげて、心から可愛いと思っていれば気持ちは通じている。
何よりも大事なのは相手に対する「愛情」でないかと、私は信じている。
今日も読んでいただいてありがとうございました。