「凶悪」「狐狼の血」「凪待ち」などの、男臭くハードボイルドな映画を手がける白石和彌監督の新作は「碁盤斬り」


愛する娘との絆を斬っても、武士の誇りと命を賭けた仇討ちに向かう主人公を描く見応えのある映画である。




そこには、人情と武士の誇りがあり、これこそ日本映画の真髄であろう。




主役の柳田格之進を演じるのは、20年前に、「黄泉がえり」や「ホテルビーナス」で、役者としての才能と可能性を予見させた草彅剛である。


その娘役には、今、話題の女優である清原果耶が、貧しいながらも凛とした強さを見せる。





敵役には斎藤工が、遊郭の大女将には小泉今日子が、存在感を見せる。


さらには、碁の好敵手の國村隼は、萬屋の亭主を熱演する。




碁は、人の性格や人柄を映し出すと言う。


まさに、随所に、そんなシーンが盛り込まれている。


しかし、あの時代、あんなにも碁を打つ人が多かったのであろうか…。

正直、当時は、ポピュラーでスタンダードな遊びだったのだろう。


その時代の人間臭い雰囲気を、見事にスクリーンに投影する白石和彌監督。


やはり、素晴らしい方である。


是非、劇場でご覧いただきたい。

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