11月11日(土)、山形国際ムービーフェスティバルYMF 2023は2日目を迎えた。
3日間の中日は、毎年、最終の審査委員会が行われ、応募されたコンペティション作品から、グランプリが決まる日である。
今年は、昨年を上回る296作品がコンペティションに参加した。
グランプリと準グランプリの受賞監督には、長編の次回作にチャレンジする、スカラシップ(上限1億円)のチャンスが与えられる。
まさに、山形国際ムービーフェスティバルYMFが、新人監督の登竜門と言われる由縁である。
YMF開催1日目と2日目は、シアター7(第2会場)にて、コンペティションの最終ノミネート10作品の上映が行われた。
ソラシドの水口くんと、若手監督によるトークショーで盛り上がる。
また、この日も招待作品3作品が上映された。
村川透監督が満を侍して披露された「白昼の死角」は、東映さんからニュープリントをいただき、35ミリのフイルムにて上映する。
シネマパーソナリティーの荒井さんも加わり、当時の撮影秘話で盛り上がる。
2つ目の招待作品は、阪本順治監督の「せかいのおきく」
現在の世界的に普及されたSDGsの理念が、実は江戸時代にはあった。
江戸は、再生可能な持続性を持つ、循環型都市である。
便所の汲み取りをする汚穢屋を通して、当時の暮らしを描く傑作である。
そして招待作品3作目が、岩井俊二監督の待望の話題作「キリエのうた」である。
13年間の、若者達の出会いと別れを描いた作品。
「BiSH」のアイナ・ジ・エンドが、圧巻の歌声を響かせる感動作。
今年も、約1時間30分、喧喧諤諤の議論を交えて、ついにグランプリが決定する。
全般的には、どの作品もレベルはとても高いが、突き抜ける作品が少なかったとの意見が多かった。
村川透審査委員長は、製作技術も大切だが、それ以上に大切なパッションや情熱について話される。
ザフール古賀さん、K2の紀伊さん、WOWOW石垣さん、デジタルガレージ厚川さん、ユーズミュージックの稲葉さん、松竹の奥田さん、写真家の松田美由紀さん等にも、審査委員として、事前の作品チェックや、当日の審査委員会など、お時間とお手数をかけ、感謝と御礼を申し上げたい。
また、船越英一郎さんからも、審査をしていただく。
座長を務める明治座での「赤ひげ」の舞台の真っ最中の為、今回は表彰式にてビデオメッセージにてご挨拶をいただく。
そして日が暮れ、いよいよ、表彰式。
多くの方々が、日本中から集まって来られる。
司会は、ダイバーシティメディアの鈴木淳予アナウンサーと、女優の橋本マナミさん。
そして、一列目には、最終ノミネート監督が勢揃いする。
シアター1は、緊張感で張り詰めた雰囲気。
運営委員長として、296作品の応募の中、最終ノミネートに選ばれた10人の監督へのお祝いを述べる。
また、ここまでこの映画祭を続けて来れたことに、感謝を申し上げる。
2005年に始まった小さな映画祭が、いつの間にか日本中から注目される話題の映画祭となったことに触れ、来年には20回目となることなど話す。
スカラシップ作品にチャレンジし出した藤原監督の挨拶。
いよいよ、長編映画監督の道を歩み出すのだ。
今年から新設されたU-NEXT賞は、本多COOからの発表。
副賞は、U-NEXT1年間無料視聴権。
松田美由紀審査委員からは、審査委員特別賞の発表。
岩田隼之助監督の「五時のメロディ」が選ばれる。
船越英一郎さんが欠席の為、審査委員の紀伊プロデューサーが最優秀俳優賞を発表され、髙石あかりさんが受賞する。
喜びのスピーチ。
準グランプリは、女性監督の松本サキ監督のファンタジー映画「Shoe Lover」
古賀プロデューサーからは、その丁寧さが目を見張ったとのコメント。
そして、グランプリの発表。
眞鍋海里総監督、山本ヨシヒコ監督作品。
「フューチャー!フューチャー!」
感激のスピーチを行う☆
最後は、全員の新人監督を讃えて、全員登壇しての記念撮影。
主催者の東北ケーブルテレビネットワークの各社長や、審査委員も一緒に喜びを分かち合ったのだ。
いつの日か、日本を代表する映画監督になって欲しい!
尚、11月13日から、山形国際ムービーフェスティバルYMFのノミネート作品が、U-NEXTでの配信が始まる。
是非、多くの皆さんより、ご覧いただきたい。