弟が、5期目の山形県議会選挙に立候補した。


朝、出陣式に向かおうと準備をしていた自分に、さっきまで寝ていた母が、「私も行かなければならない!」と起きてきた。


妻が、「お母さん、ずっと立っているのは無理だから、今日は行かなくてもいいのでは?」と、母の状態を気遣う。


自分も同じようなことを話すが、母は頑として聞かないので、妻が車で乗せて行くことになった。




出陣式の諏訪神社には、多くの方々が集まっており、母の仲間の皆さんが、歩くのもやっとの母の手を取り、パイプ椅子まで連れて行ってくださった。


今年88歳の米寿を迎える母にとって、弟の出陣式は、見届けたい瞬間だったのだと改めて思った。




会場となった諏訪神社は、今は亡き鹿野道彦元農林水産大臣の事務所があった場所。


さらには、自分達の父が、山形県議会議員の選挙や山形市長選挙の選挙事務所を置いた場所である。


この場所に立つと、50年前の自分が小学生の時から、ここで体験した様々な思い出が溢れ出る。


今年2月には、父の親友であり、弟の親代わりであった愛山会の千歳貞治郎さんが他界された。

会場には、亡き鹿野道彦先生の充子夫人もいらっしゃり、脈々と続く歴史を改めて感じた。




「過去があり、現在があり、そして未来があるんです!繋がっているからこそ、今が大切なんです。」

…鹿野道彦先生がいつも話していた言葉。


母にとっては、ひょっとすると、最後の出陣式になるかもしれない。


その「今」があるから、弟には、その思いをしっかり受け取って、未来に繋げて欲しいと思うのであった。