今から約12年前の2010年12月末のこと。


ダイバーシティメディアの仕事納めの忘年会を、山形グランドホテルの地下の「桃花苑」で行った。


その時、ホテル1階のお土産コーナーで売っていた金色の十二支の「辰」の置物に目が行った。


その年は、自分とは中学時代からの友人で、その後ケーブルテレビ山形の設立メンバーとなった笹原美喜夫氏が、岩手ケーブルテレビジョンの社長に就任し、盛岡市に住み始めた年であった。


そんな彼への激励の意味も込めて、自分の自宅分と岩手ケーブルテレビジョン分の2個を購入した。


忘年会の席上、彼へプレゼントしたのであった。

自分も笹原氏も50歳の時である。




最初は、誰が製作したのかさえ知らなかった。


ただ、フォルムが美しく、金色が映えて、重厚感があり、自分が惹かれたのである。


その後、雅山・長谷川雅則さんの作品と知り、その素晴らしさに納得したのであった。


その時は、まだ「辰」しか購入していないのに、毎年購入して十二支を揃えたいと思った。




その後、笹原美喜夫氏も社長を退任し山形へ戻り、岩手ケーブルテレビジョンは、阿部新一氏が社長に就任する。


阿部社長になってからも、毎年、十二支の干支を購入しては岩手に送っている。


岩手ケーブルテレビジョンの社長室に飾ってくれている。


自宅の玄関に、ピコリーノの十二支を飾っている。


この12年で、様々なことがあった。

東日本大震災、東海大学山形高校の理事長の就任、パスラボ山形ワイヴァンズの創設、Vキャストの東北展開などなど。

長男と長女が東京から山形へ戻り、長男は結婚し子どもを持つ。

最初にピコリーノを購入したホテルのお土産コーナーもなくなった。

今では、雅山さんから購入している。


「兎」は、名月の精なり。

神聖な動物として、ギリシャ神話や伝説などに語り継がれている。


月を心の湖に映し出せるよう、静かに精神を落ち着かせて過ごせる一年にしたいと思うのだが。