2日目の最初のプログラムは、山形国際ムービーフェスティバルの審査委員長の村川透監督の代表作の一つである「野獣死すべし」


42年前の1980年公開の、松田優作さんの狂気的な鬼気迫る演技が話題となった映画である。


この作品を、DVDでもなく、配信でもなく、スクリーンで観ることができることが、とても価値があることなのである。




今回の舞台挨拶には、40歳で亡くなった松田優作さんの奥さんである松田美由紀さんが登壇し、村川透監督とトークを繰り広げてくださる。




大藪春彦氏のハードボイルド初作品を村川透監督が映画化した。




松田美由紀さんが、YMF山形国際ムービーフェスティバル初参加。


村川透監督のご自宅へ、二人でバイクで逃避行したことや、銀山温泉が新婚旅行の場所だったことなど、当時の松田優作さんとの思い出を語ってくださった。




会場には、村川透監督の兄上である山形交響楽団創設指揮者の村川千秋マエストロも駆けつけてくださる。


兄、90歳。

弟、85歳。

素晴らしい山形の宝物のお二人である。


そして、お二人とも、自分の母校である山形県立山形南高等学校の大先輩である。


村川御兄弟と、自分の父親との思い出話もお聞きし、二人で山形交響楽団を作ろうと思い、東京から山形へ向かい、山形駅からまっすぐ父の自宅へ来られた話をお二人から伺う。


村川千秋マエストロが学生でブラスバンド部の時、予算がなくて、当時応援団長の父と一体となって応援団費でブラスバンド部も遠征に行ったことなどをお聞きする。




お二人が、健康でご健勝であることを祈念申し上げたい。




この日の招待作品の2作品目は、「ヘルドッグス」である。


なんと、急遽、原田眞人監督と、原作者の深町秋生先生が、舞台挨拶をしてくださる。




主演の岡田准一さんと坂口健太郎さんの撮影時のエピソードなどをお聞かせいただいた。


山形県山辺町在住の深町先生は、次回作の映画化に意欲を持たれていた。




お二人は、舞台挨拶終了後、コリドールにて、ファンの方々とトークやサイン会を行っていた。




今年の自分の邦画の中でのイチオシが、「ヘルドッグス」であり、それを原田監督にお伝えした。


興行成績はあまり伸びなかったが、コアなファンからは評価がとても高かったとのこと。




次のプログラムが、この日3作目の招待作品の「椅子」である。


又吉直樹さんが書き下ろしたWOWOWオリジナルドラマである。




滑舌が良く、最適語を選んで的確に話す又吉さんの、賢さが伝わるトークショーだった。




先月、初めて又吉さん達と食事をしたが、芥川賞を受賞された才能を随所に感じた、魅力ある人であった。


今年、YMF初参加となる。




そして、この日の最後のご紹介作品は、招待作品ではなく番宣であった。


来年公開する清水崇監督作品「忌怪島」


30秒の、日本最速チョイ見せ映像であったが、怖さは伝わった。




盛りだくさんの招待作品。


並行して、コンペティション最終ノミネート作品の監督達のトークや、審査委員会、そして表彰式など、多くのことが行われた2日目となった。