父の代から、いやそれ以前から、ずっとお世話になっている小山理美容所の現当主の小山尚樹氏が、今回、技能功労者として、山形市より表彰される。


親子二代の受賞であり、心よりお祝い申し上げる。




小山尚樹氏は、自分の山形市立第一中学校からの同学年の同窓であり、高校に進むと、自分は南高応援団に入り、彼は日大山形応援団に入部する。


ギンギンのリーゼントの輩は、この頃は、高校を問わず、みんな小山理容所へ集まっていた。


先代の尚樹氏の父は、山形でもロカベリーの先駆けのような方で、自分の父の一つ後輩にあたった。


自分の父はもちろん、鹿野道彦農林水産大臣や県議会議員や市議会議員も、常連客であった。


老舗料亭の社長や、花小路や小姓町の飲食店の社長さんたちも多く、店の中には、山形の昼と夜の歴史を作ってこられた様々な方々で、賑わっていたのを覚えている。


自分の父方の祖母も、尚樹氏のお婆さんから髪を結っていただいていたと聞いたことがある。

昔はこの辺りに大勢いた芸者さん達も、皆、お婆さんのお客さんだったそうである。


それだけ、この山形の中心部に根ざしていた小山理容所。




腕が良かったのだろう。


当時は、ご両親と尚樹氏の3人が店に出ていて、いつも椅子には3人が座っており、待っている方が2、3人いたのだ。


本当に、驚くような方々が、同じ空間で山形の街の歴史や事件の話しをしており、高校生の頃は、大人の世界を垣間見ているような時間であった。


尚樹氏が美容師の奥様と結婚され、理美容の看板を掲げる。

その後、お父上がご引退し、次第に営業スタイルも変化し、今では完全予約制でマンツーマンでやられている。


なので、待たなくてよく、尚樹氏とお客だけなので、コロナ禍の今に合ったとても良い形であるのだ。


それでも、一日、7、8人をこなすから素晴らしい人気である。




今回の技能功労者には、自宅がお世話になっている駒沢クリーニングの駒沢浩明氏や、うめ蕎麦の山川純司氏も受賞された。


心より、敬意と共に祝い申し上げる。


一途に、それぞれの道を歩まれた姿を、拝見させていただいている。


益々のご発展とご健勝を、お祈りいたします。