生の歌声を聴きたいアーチストNo.1と言われている玉置浩二。


年齢を重ねるにつれ、その存在感と歌声は珠玉となり、聴く人に至福の時間を与えてくれる。




自分にとっては、17年ぶりの玉置浩二のコンサートである。


あの時もそうだったが、今回も、「メロディー」を聴きたくてチケットを購入したが、ラストに歌った「メロディー」は、身体の芯まで染み渡ったのである。




玉置浩二 Concert Tour 2022故郷楽団

35th ANNIVERSARY〜星路(みち)〜


コンサートの冒頭、今の玉置浩二と同い年の64歳の父親と、北海道を2人で徒歩で縦断する玉置浩二の映像が流れる。

古い映像である。

まだ30代の玉置浩二は、父親と目的地に向かって、ただ道を歩き続けていた。


思いがけない、コンサートの入りであった。


その後、玉置浩二が静かに登場し、ずっと10曲ぐらいを歌いっぱなし。


1時間が過ぎた頃に休憩が入り、またエンディングまで歌いっぱなしだった。


余計なトークなどは、まったく無かった。

ただ、歌を聴かせるのだ。




最後に「田園」で会場は盛り上がり、「メロディー」を歌う。


涙していた人もいた。

自分もその一人。


拍手が鳴り止まない。

スタンディングオベーションが続いた。


バイオリンやチェロ奏者、ギターやドラムやピアノのメンバーは、既に袖に消えた。


しかし、まだ拍手が鳴り止まない。


そこから、玉置浩二は、アカペラで歌い出す。

「悲しみにさよなら」

「ワインレッドの心」

安全地帯の頃の大ヒット曲。


「山形のお客様の盛り上がりが素晴らしく、玉置自身がとても喜んでいた。あのアカペラの2曲はサプライズで、前日はなかった山形だけのものです。」とのこと。

主催者から、後で聞いた話である。


そんな素晴らしい時間を過ごせたことに、心から感謝したい。




全入場者に配られたチラシ。

映画「天間荘の三姉妹」

ムービーオンにて、10月28日(金)公開の話題の映画。

主題歌が、玉置浩二と絢香の「Beautiful World」

是非、観て欲しい映画である。




(2005年・今日というこの日を生きていこうのサイトより)


2005年5月24日、山形市七日町の山形県民会館で、「玉置浩二、今日というこの日を生きていこう」が開催された。


当時、自分と高橋俊行制作部長、鈴木淳予アナウンサーと佐藤則子さんら、会社のメンバーで聴きに行ったのを、現在はYMF事務局長の佐藤則子さんとの会話の中で思い出す。

その後に、「丸源」で焼肉を食べたことまで、則子さんは覚えていた。


当時は、県民会館の7割くらいしかお客さんがいなかった。


しかし、今回は、3階席までびっしり満員である。


往年のアーチストの人気の高さは、若い頃よりも今の方があるのかもしれない。

年を重ねるに比例して、年輪の奥深さが滲み出るのだろうか。




余韻に浸りながら、友人の佐藤明彦氏から連れられて、「地鶏割烹かわしま」へ伺う。


自分は3度目の「かわしま」である。




地鶏の鍋や焼き鳥など、普段はあまり食べたことのない料理をいただく。


鶏肉の美味しさを改めて知る。




お互い妻を連れてコンサートに行き、その日は食事を4人でとる。


そんなパターンが、ここ3、4年の楽しみの一つである。


13歳の中学生から知っている仲間と、50年近く経って、今もこうして時間を共有できるのは嬉しい限りである。


多忙な日常の喧騒の中、この時間だけは、身も心も癒したのであった。