7月21日(木)、フジテレビ系列のさくらんぼテレビで、「LOVE LOVE あいしてる最終回・吉田拓郎卒業スペシャル」が放送された。


中学生で初めてフォークソングと出会い、アコスティックギターを手にした頃、吉田拓郎、井上陽介、かぐや姫たちは、自分たち憧れの存在であり、みんな目指したカリスマであった。


だから、それまでテレビには出なかった吉田拓郎が、1996年に始まった「LOVE LOVE あいしてる」に、キンキキッズとレギュラーで出演した時は、それこそ衝撃であり、吉田拓郎の一挙手一投足を見たくて、深夜の11時過ぎからの番組を観ていた記憶がある。




自分は当時は36歳。

吉田拓郎は当時は50歳。

ちなみに、ロック界のカリスマ矢沢永吉は当時は46歳だった。


そんな時代に、吉田拓郎は、何故かジャニーズジュニアのキンキキッズと、番組を作っていく。




木村拓哉や生田斗真などのメンバーが、最終回なので、キンキキッズのバックダンサーを務めた。




明石家さんまも、サプライズの登場で、豪華なメンバーが、番組を盛り上げていた。


あいみょんも、ゲストで出演。

吉田拓郎は、彼女の詩の世界を、評価していた。




2001年3月に番組が終了してから、21年が過ぎた。


10年はひと昔なので、「LOVE LOVE あいしてる」は、ふた昔前の番組である。


今は亡き、47歳の忌野清志郎や、志村けんなどのメジャーなゲスト出演のVTRも流れて、過ぎし日の歴史を感じざるを得なかった。




ここ数年、吉田拓郎は大きな病に倒れたとNEWSになっていたので、今は「どんな感じだろう?」と思っていたが、元気そうで安心した。




相変わらずの、傍若無人の態度や、べらんめぇの口調は変わらなかったのが嬉しかった。


この番組で、テレビ出演が最後であり、歌うこともあとは無いとのこと…74才というカリスマアーチストが、引き際を考えられたのだろうと思った。




堂本剛も堂本光一も43歳。


拓郎が、番組の中で、彼らにギターを教えていたが、みるみる腕を上げていったのを記憶している。


今では、吉田拓郎の書いた詞に、2人で最後の曲を作っていた。


アルフィーの坂崎や、篠原ともえも加わり、感動的なラストであった。




最後の曲、フィナーレ。

吉田拓郎の最後の歌。


胸に込み上げてくるものがあった。



約50年前。


1972年、「結婚しようよ」と「旅の宿」を、感動と共に一緒に覚えた。


1974年、かまやつひろしとの「シンシア」は、中学の仲間が集まると、皆で歌う曲。


「どうしてこんなに悲しいんだろう」は、とても心に沁みた。


「人生を語らず」は、拓郎が、それまでの拓郎と違っていた。

数年前までは、カラオケで歌う好きな曲。


そして、「襟裳岬」は、歳を重ねるにつれ、世界感が分かってくる曲である。


自分史の中に、多くの吉田拓郎の曲が、刻まれている。




吉田拓郎が番組の最後に流した涙。


昨夜、録画した映像を観て、貰い泣きした。


キンキキッズの2人へ、心からの感謝をし、他の出演者や番組スタッフにもお礼の言葉を述べた。


こんな綺麗な、美しい言葉を吐露する吉田拓郎を、これまで見たことがなかった自分は、とても感激したのである。


次に、吉田拓郎を見るのは、いつなのであろうか?



そんな余韻に浸りながら、埃を被った古いギターを取り出してみるのであった。