未曾有の困難な年となった2020年。

映画館としては、1年の間で最も賑わう春休み。
しかし、新型コロナウイルス感染症によって、子ども達の声を聞くことができなかった。

その後、4月16日に発せられた緊急事態宣言。

それを受けての山形県からの休業要請より、ムービーオンは4月24日から5月14日までの21日間の休業となった。



そんな中、少しずつ小さなチャレンジをし、何とか決算を迎えることができたのである。

12月22日(火)、ムービーオンにて、第16期定時株主総会が開催された。



世界的な興行デザイナー奥山清行氏が、デザイン監修を行ったムービーオンやまがた。

この建造物は、幾多もの建築デザインの賞を受賞する。

道路からは、マッチ箱を並べた倉庫のようだが、裏に回れば、スターウォーズ等のスペースシップの出入り口のような設計である。



その、東北最大級のシネマコンプレックスが、創立以来の危機に陥ったのである。

自分達だけではなく、日本中の多くの方々が、その長く辛い闇から、まだまだ脱出できずにいる。



ムービーオンの高橋俊行常務が、開会を告げる。



奥出潔経理担当取締役から、決算の事業報告と決算報告が為され、笹原美喜夫監査役が監査報告をし、決議に入る。

全会一致で承認を得る。



笹原美喜夫監査役から、監査報告がなされ、全ての議案が可決承認された。

その後、コロナ禍の中での今期の取り組みについて、株主各位への報告を行う。



新型コロナウイルス感染拡大により、映画館へ足が向かなかった方が多い中、新たなチャレンジとして行ったドライブインシアター。

5月23日(土)と24(日)の2日に渡り、満員御礼の中、とても素晴らしい雰囲気を作れたのである。

真夏のシアターフェスティバルのような感じであった。

スタッフが、車にメニューを見せて、ムービーオンから飲み物やポップコーンを運ぶ。

新しい生活様式として、大きなチャレンジとなった。



また、啓蒙活動として、『いかに映画館は換気を行われているのか』と、ビデオ映像などを駆使して、お客様から理解をいただく。



YMF山形国際ムービーフェスティバルも、「延期か?」「リモート開催か?」で揺れたが、最終的には、東京からのゲストや審査員の全員が、PCR検査を行い全員陰性と判断され、リアル開催が実現したのである。


ただただ、手をこまねいているばかりではなく、「やれることは全てやる」を貫いたのである。


山形県が、交響楽団や映画館や美術館などへ行った「文化応援キャンペーン」により、県内の映画館は、とても助かったのである。

あのキャンペーンがトリガーとなって、その後の10月からの「劇場版 鬼滅の刃」に繋がって行く。

コロナ禍でも、必死になって、企業の持続可能性を模索して遂行することにより、社会は落ち着くに違いない。


そしていよいよ、ムービーオンは、年末年始、新春興行へと「物語」は続くのである。