連日夜遅くまで、YMFの審査などが続いているが、昨夜も、ダイバーシティメディアの諸規定集及び人事打ち合わせの為、帰宅は深夜になった。

その後、ブログを書き、NetflixやHuluで今ハマっているアメリカンドラマを見る。
そのまま眠るか迷った末に、仮眠をし直ぐ起きて、全米オープンテニス女子シングルスの決勝戦をwowowにて見る。



今回の、大坂なおみの、全米オープンテニス女子シングルス優勝の瞬間は、格別なものであった。

朝5時のライブは、寝不足でかなりキツかったが…。



対戦相手は、ベラルーシのビクトリア・アザレンカ。

出産をして戻ってきた強豪である。

全米オープンテニスでは、過去に準優勝が2回で、3回目の決勝戦に臨む。
全豪オープンでは2度の優勝の経験を持つ。

第1セットを見た時は、上記表の通り、圧倒的にアザレンカが優勢であり、ファーストサーブ成功率が94%と驚異的な数字である。



過去、何度も見てきた、大坂なおみの落ち込みのパターン。
タオルを被り顔を隠す。
2年前からの大スランプの時は、試合中でもタオルの下で泣いていた。



今朝も、1セットを6ー1で落とした時は、精神的にはどん底だったと思う。



しかし、タオルを払い、顔を拭った顔は、あの頃とはちょっと違っていた。

完璧主義と言われる彼女だけに、失敗を引きずり、怒り、苛立ち、自己嫌悪から、これまでは抜けられなかったのだが、それを抱えながらも闘いに臨む彼女に、逞しさと強さを感じたのである。



2セットを取り、迎えた3セット第9ゲーム。

アザレンカのリターンは、ネットに飲み込まれていった。



2年目、2回目の全米オープンテニス女子シングルスのチャンピオンに輝いた瞬間である。



彼女は、何故今回ブレなかったのだろう。
あんなにメンタルが弱いと言われた彼女が、持ち直し大崩れしなかったのは?


彼女は、今回、7枚のマスクを準備した。
警察との衝突やトラブルで、銃で亡くなった7人の黒人の方の名前が記されている。
決勝まで勝ち残れば、ちょうど7枚。

人種差別に対する抗議を、彼女は呼びかけたのである。

自分以外の「何かの為、誰かの為」を思う時、自分の弱さに浸っている時間はないのだろう。

「自分のテニスを見てもらうよりも、もっと見てほしい問題がある!」

彼女が、今、放っている言葉である。

自分のミスに落ち込んでいるよりも、大切な使命感が、彼女には芽生えたのだろう。



優勝インタビューの時、マスクのことを聞かれた大坂なおみは、「あなたは、私のマスクを見て、何を感じましたか?」と問い返した。

22歳の彼女が、世界に向けたメッセージである。
バスケット界のスーパースターであるレブロン・ジェームズが称賛していた。



優勝賞金、3億1800万円。

何もかも、スケールが桁外れに大きい。

日本人のほとんどが、彼女のこれからを、楽しみに見守っていきたいと思うに違いない。