6月29日(月)、東北ケーブルテレビネットワーク(TCN)第14期の株主総会と役員懇親会が開催された。

青森県の佐藤会長、秋田県の松浦会長、岩手県の阿部社長、宮城県の日高社長、山形県の自分と、各県のトップ、さらには気仙沼の濱田専務、三陸の坂本専務、北上の菊池常務が顔を合わせた。

改めて、この日感じたこと…。
それは、集まった皆んなが、「東北はひとつ」という想いを持っているということ。

そして、かけがえのない仲間であると思えること。



2011年3月11日、東北の日常を奪った東日本大震災。

あの時、東北に在るケーブルテレビ局は、地震や津波の状況を使命感で撮影し、その後の生活支援状況も必死になってかき集め市民に伝えたのである。

気仙沼ケーブルネットワーク、三陸ブロードネット、宮城ケーブルテレビの3局は大打撃を受けた。

特に、気仙沼ケーブルネットワークは、本社社屋が流され、役職員とも、まさにゼロからの再興を果たしたのである。

あれから9年が過ぎた2020年。

予想もしてなかった新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、復興オリンピックとなるはずだった東京オリンピックは延期となり、今年の上半期は、まさにコロナ禍との格闘のような日々であった。

そんな中、9年前と同じように、今回もまた、同じ立場で同じ仕事をしている同士として、「東北はひとつ」という一体感を持てたのである。



第14期の株主総会は、山形市のダイバーシティメディアで開催された。

株主及び関係者17名が参加。



奥出取締役から決算報告がなされ、笹原、佐藤両監査役から監査報告書が提出される。
質疑応答の後、全会一致で承認をいただく。

その後、資本金を5400万円から、1600万円を増資し7000万円となり、債務超過を解消したことが報告された。

また、吉田取締役より、7月から開始が予定でされてたNTT東日本との連携による「TCN・V-キャスト」の展開が、宮城県は9月、山形県と岩手県は11月にずれ込むことも報告された。



以前、三陸ブロードネットの斉藤社長が東北ケーブルテレビネットワークの監査役を務めていたが、若くして亡くなられ、今回その後任として、三陸ブロードネット代表取締役専務の坂本由加さんが監査役に選任された。



また、ダイバーシティメディアの吉村和康常務より、「発掘!おもしろ東北人!」の本年度企画が提案された。



連盟東北支部長である岩手ケーブルテレビジョンの阿部社長は、「発掘!おもしろ東北人!」を日本ケーブルテレビ連盟東北支部のクリエイティブ部会で検討すると話す。

「TCN・Vキャスト」の展開や、「東北プレミアムポータルサイト(TPP)」については、かなり突っ込んだ話となる。

また、リモートやSNS、5Gやコンテンツ…様々なキーワードが熱く飛び交う。
とても充実した株主総会とアフターミーティングであった。



場所を移しての懇親会は「浜なす分店」

山形の郷土料理と、美味しい山形県産酒のお店。
この日のお酒は「黒縄」と「雪漫々」



これまで、仙台CATVの常務であった日高さんが、今回、代表取締役社長となり、ご挨拶をされた。
仙台CATVは、TOKAIケーブルネットワークの傘下となり、プロパーであり中心であった日高さんに白羽の矢が当たったのだ。

ケーブルテレビの長所短所を熟知している方で、地域愛が強い方だけに、とても嬉しい。



これまで、日本ケーブルテレビ連盟の副理事長に就任していた秋田ケーブルテレビの松浦会長。
東北ケーブルテレビネットワークの副社長として、乾杯の音頭をとられる。



山形の「出汁・だし」や、庄内浜で取れた旬の魚、山形牛のステーキ、山形の蕎麦など、季節の恵みが続いた。



そして、皆さんに山形県の宝である「サクランボ・佐藤錦」を振る舞いたく、秘書の後藤君の実家から、急遽2キロを準備していただく。

大絶賛であった。



その後、二次会、三次会と、大いに語り合った。

新型コロナウイルス感染症の影響や、現状のケーブルテレビ事業の検証、NetflixやHuluなどのOTTの登場によるケーブルテレビのビジネスモデルの再検討など、こんなに問題意識が一緒の方々との会話が、こんなに心にストンと落ちるのかと思うぐらい充実した時間であった。

同時に、北上ケーブルテレビの菊池常務や、三陸ブロードネットの坂本専務の魅力と触れ合えた、素晴らしい時間であった。

そして何より、「東北はひとつ」「仲間としての一体感」の気持ちを強くした東北ケーブルテレビネットワークの株主総会と懇親会であった。

まだまだ行ける!
ケーブルテレビチーム!