2020年のお正月は、昨年の大雪とは違って、雪のない穏やかな1週間であった。

令和となって初めてのお正月である。

子年は「はじまり」の年であり、ねずみは「子孫繁栄」の象徴でもある。

何かが動き出すような年と言われる所以である。



昨年に続いて、橋本生花の橋本徳光社長から、年賀の見事な盆栽を頂いた。

改めて素晴らしいと思う。



四君子…蘭、竹、菊、梅。

寒梅の三友…松竹梅は、厳しい寒さの中、松は平常心、竹は節度、梅は忍耐とのこと。

2年前の正月に、山形銀行の長谷川吉茂頭取から教えてもらう。

草花の中に意味があり、この盆栽の中にも物語がある。



年賀状について。
ダイバーシティメディアグループの会社の社長として出す年賀状は、昨年同様の1200枚。

個人として出す年賀状も、昨年同様の1200枚程度であり、自宅に届く個人宛の年賀状が、毎年500枚くらいである。

個人年賀状では、ご挨拶に合わせ、近況報告をさせてもらっている。



1月2日。
年始のご挨拶に、吉村本家に伺った時に、祖父の代から継承されている火鉢があり、皆んなが餅を焼く。

当然炭火である。

80年前も、亡き伯父や父が幼少の頃、祖父はこの火鉢でお湯を沸かしたり、餅を焼いたりしていたんだろう。

そう思うと、何故か胸が熱くなる。

お盆や年末年始は、すぐ側に、亡き父や親戚たちが側にいるのかも知れない…そんな気がする。



母が、義理の姪に当たる美栄子知事より、京都の干菓子をもらう。

とても美しく、改めて見直した。
素晴らしい伝統文化であり、さすが京都である。



1月7日(火)、夕食は「浜なす分店」にて。
大友啓史監督との再会。

正月を彩る料理が美しい。

七草(ななくさ)は、1月7日の朝に、7種の野草あるいは野菜が入った粥(七草粥)を食べる風習のこと。

その七草粥が出てきて、あっという間に1週間が過ぎたんだと知った。



翌朝、自宅の食卓には、納豆汁が出される。

山形では、七草粥の代に納豆汁を作る家庭も多い。



山形銀行の長谷川吉茂頭取より、「渋沢栄一翁が、1911年(明治44年)8月に揮毫した掛け軸を、見せるから正月来なさい。」と導かれ、1月8日(水)、自分とグループ会社の5常務で伺ったのである。



長谷川頭取と長沼常務へ、新年のご挨拶を終えたあと、頭取より説明を受ける。

飾られている掛け軸は、91歳で亡くなった渋沢栄一翁が72歳の頃の揮毫である。

直筆で、「利用厚生」とある。
…世の中を便利にし、人々の暮らしを豊かにすること…

書経の中に、六府と三事による九功がある。
天子が行うべき九つの善政である。
三事とは、正徳、利用、厚生のこと。


あっという間に過ぎた1週間。

されど、今年の正月は、様々な思いや願い、そして企画やアイディアが溢れ出す。


やはり「はじまり」の年にしたい!
そう思ったのである。