6月10日(月)、東北ケーブルテレビネットワーク提携局会議が、山形市のダイバーシティメディアにて開催された。

来年の東京オリンピック2020までに、東北の全地域の各ご家庭に4K放送を届ける為に、様々な通信・放送事業者や他分野の会社とコラボレーションしながら、新しいスキームを構築することになる。



とてもダイナミックで、ある意味ではセンシティブなミッションであり、東北に存在するケーブルテレビ局の合意がベースとなる。

東北ケーブルテレビネットワークに参加しているCATV提携局は、全部で18局。



今月末の株主総会を前に、この日は、ギリギリに開始が迫っているV-CASTサービスメニューや、通信事業と連携する(仮)東北プレミアムポータルサイトのステックや、他分野企業とのアライアンスについて、かなり深く話し合い、共有したのである。



企業の在り方や、産業の業態は、時代の変化と共に革新が求められる。

これまでと同じとはいかないのである。

長く続いた安定も、外圧…例えば、江戸時代に現れた黒船や、立憲君主制の時代に遭遇した民主主義など…により、変わらざるを得なくなる。



まさに、今、ケーブルテレビ業界は、変わらなければならないのである。

NetflixやHulu、さらにはAmazon primeなどのコンテンツホルダーの登場。

約7年前は、「ゲーム・オブ・スローンズ」は、地元のケーブルテレビに加入してスターチャンネルでしか見られなかったのが、今では様々なチャンネルで見ることが可能である。

ケーブルテレビの多チャンネルという優位性は無くなってきている。

地方からの発信も、誰もがSNS放送局やユーチューバーになり、好きな映像を発信できる。

インターネットの世界では、「使い放題の定額制」は、以前はケーブルテレビ局だけであり、強味であった。
それが今では、全ての通信手段で用いているサービスとなった。

特に、映像の世界では、見放題が当たり前だ。



大きく時代が進歩したから、今、ケーブルテレビ業界は変わらなければならないのである。



さらには、独自の同軸ケーブルや光ファイバーだけでは、各県を網羅するには足りずに、他のキャリアと提携しなければスケールメリットを望めない。

そんな危機感を、やっと、この日の提携局会議で共有できたことは、大きな第一歩を踏み出したと言えるだろう。



イノベーションする為には、技術革新と意識改革と制度改変がある。

また、パラダイムの転換、レギユーレーションの構築、商品の開発など、やらなければならないことが山積みである。

6月末に向けて、内に秘めた思いだけが湧き上がってくる。

いよいよ、ケーブルテレビ業界の生き残りをかけた大きな挑戦が始まるのだ。



東北はひとつを、心の底からのテーマとして8年。
大同団結し、東北から新たな展開を示す時が来ているような気がする。


懇親会は、久しぶりに「和 ゆう膳」

青森、秋田、岩手、宮城、そして山形の面々。
この日は夜中まで語り合い、懇親を深めたのであった。