「フォルトゥナ」とは運命の女神。
その瞳を持ってしまった者には、「死を目前にした人間が透けて見える」という不思議な力が宿る。

原作は「永遠の0」「海賊と呼ばれた男」の百田尚樹氏。



幼少期に飛行機事故で家族を失った木山慎一郎(神木隆之介)は、友人も恋人も作らず仕事のみに生きてきた。

しかし、ある日、フォルトゥナの瞳を持っていることに気がつき、生活が一変してしまう。



自分の力に苦悩する日々。

偶然入った携帯ショップで、彼は運命の人と出会う。



桐生葵(有村架純)に出会い、彼は夢や自信を与えてくれる彼女に惹かれていき、孤独だった人生に、初めて彩りが生まれていく。



目の前や、すぐ側で起きる事故や災い。

人生は、一瞬先は闇である。



次第に近づいていく2人の距離。

「人は朝起きてから夜寝るまで、9000回の選択をしながら生きている」

自分が選択することで、人生を変えていく…その本質的なテーマに、次第に収れんされていく。



時任三郎と斉藤由貴の夫婦も、とても良い味を出している。



三木孝浩監督は「ある種のファンタジーではあるが、テーマとしては、人が人生の中で大きな分岐点に立たされた時に、どういう選択をするか?
そんな「問い」の物語。」と語る。



愛しているから、普段の自分以上の力を出せる。

生と死の狭間で、自分が何のために生きていくのか?
ラストシーンは、涙無くしては見られない、衝撃の展開である。

心にとても残る作品である。

ムービーオンやまがたで上映中。
是非、ご覧ください。