この季節、ウナギが旬である。

蒲焼き、白焼き、肝と頭、骨までウナギをまるごと喰らう。



この日、老舗料亭の亀松閣にて、史恵女将と料理長が、準備してくれたのが、ウナギ料理。



中学校の同級生で、山形銀行、山銀リースから、現在藤庄印刷の代表取締役専務である大舩憲司氏たちと、定期的な情報交換会を行う。

やはり同級生、腹の底からの話ができる。
気を使わず、直球で本質的なキャッボールができるので、とても充実した時間となる。



生前の亀松閣の先代社長兼料理長の笹原智美さんが得意としていた料理のひとつ。

史恵女将と現在の料理長と、智美さんの思い出を話した。


小山薫堂さんが来た時、即席でダイエット中と言う薫堂さんの為に、野菜スープなどを作ったり(この時の様子をダンチューに薫ちゃんが書いてくれた)、東京からの来客の時は、様々なお座敷料理を披露してくださったり…(松茸、蟹、山形牛の座布団、のどぐろ、タケノコ、海老など)実に多くの新しい料理の見せ方や食べ方を工夫して披露されていた。

現在の料理長に、「毎回、智美さんがアイデアを出すのを隣で見ていて、楽しかったでしょう?」と言うと、「楽しかったし、とても勉強になりました!」とのこと。

「娘さんが戻るまで、頑張ってな!」と言ったら、「はい!」とのこと。
史恵女将は、「うちの娘が戻ってきたら、一から亀松閣の料理を、料理長から教えてもらわなければならないんです。」と。

継承や伝統とは、一人二人の力ではなく、関わる人全ての力の結集なんだな…と改めて思った。



季節の物語、旬の食材、そして料理する人食べる人。

何百年も前から、繰り返されてきた場所で、「今」を感じた。



頭が5匹分。
骨まで食べて、ウナギを一人1匹をいただいた。

これでこの夏を乗り越えるな…などと話をする。

話は尽きず…その場から共通の知人に電話までした。


大舩氏とは、出会ってからのあっという間の40年。
山あり谷ありどん底あり、そんな人生を振り返ってみれば、確かな手ごたえはある。

過去、現在、未来は、繋がっている。
大切なことは、信念や信条…そして、覚悟である。

ここから、物語はクライマックスを迎える。