北海道経由舞鶴の旅:中編 | 停車場遍路の鉄道雑記帳(副)

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前編はこちら

 

舞鶴へは小樽から新日本海フェリーの航路である。

 

苫小牧⇔敦賀の航路もあって敦賀到着後同日中に名古屋まで帰れるんだが、やはり小樽、舞鶴は字面の格が違う。

 

小樽のフェリーターミナルへは小樽駅から連絡バスがあるが、小樽築港駅から歩いてもそう遠くないし、インバンだらけのあの辺に近づきたくない。

 

札幌駅から小樽築港駅までJRで移動する。快速エアポートの停車パターンが変わってからは初めて乗る。トンネルの手前にある張碓駅跡も確認できた。

 

小樽築港駅の西側に複合施設ウイングベイ小樽がある。この一番西の6番街がイオン小樽である。ついついコメの値段が気になった。(撮影は5月20日)

 

一袋買っていこうかと思ったが5kgはしんどい。予定通り明日の朝食のパンと缶コーヒーだけにした。ウイングベイ小樽を出てさらに西へ。

 

24時間営業の温泉施設オスパに入った。ここはゆったりとした休憩室込みで時間制限なしで滞在できるので23:30発の遅い便までの時間つぶしにもってこいである。案の定、同便の乗客と思しき客が私の他に4組確認できた。

 

追加料金で岩盤浴もあるが今回は入浴だけにする。露天風呂だけ泉質がちがってやたらしょっぱい。海水ではないのでべたつかないが。

 

二階の食堂兼休憩室が暑い。窓を多めに開けて涼しくなったがみんな風呂上がりで暑くないんだろうか。奥にほぼフラットになるリクライニングの椅子があるが10あるうち2つ壊れていた。

 

夕食はザンギカレーにした。普通の唐揚げとの違いが分からん。食後は極わずかではあるがコミックスが置いてあったので読みながらうだっとしながら過ごす。

 

まだ早すぎるとは思いながら退館して21:30にターミナルに到着した。乗船時刻は22:45と表示されていた。もう少しオスパに居れば良かった。

 

乗船時刻が近づいたら乗船通路を逆行してくる人々が見えた。たぶん清掃員だろう。客室の数が多いからそれなりの人数である。なにせ20:45の着岸から二時間足らずでベッドメイクまで済ませないといけない。

さて、乗船である。まずは長い通路を歩くのかと思ったらムービングウォークがあった。乗船券はスマホのQRコードだがルームキーは実体鍵で、案内所で受け取る。ちょっとトイレへ行くだけでもスマホ持っていくのは難儀だからその方がいい。

窓付きの2・3人用和室を閑散期で1人分の料金で利用可能だったのでそれを予約してある。それでも B 寝台との差額は1万円以上でポチる瞬間は気合が要った。
 

もうこのまま寝ればいいだけだが、卓袱台と座椅子を除けないと布団が敷けない。敷布団のシーツも自分でセットする必要がある。もう眠いので作業がしんどい。

 

さて、ようやくゆっくり寝れる夜が来たと思ったら…。窓の障子と遮光用の襖がエンジンの振動につられてガタガタ音が鳴る。開いた位置では音がしないが窓の外は船外の照明があって眩しい。ガタを無くせばいいのだから隙間に部屋のタオルを突っ込んだ。ったくもう。

 

日付が変わったころようやく眠ったが4時間ほどで目が覚めた。既に空が青くなって奥尻島の島影がどっしり見えていた。ここから先携帯の電波は途切れた。

 

昨晩イオンで買った朝食を食べてもうひと眠りしようとしたが眠れない。読書するにも読むものが無い。BSのTVは入るが時代劇か通販である。ひたすら靄の向こうの水平線を眺めるのも飽きたのでポットで湯を沸かしてお茶を入れる。

 

ところで、この便は高速航行するためサイドデッキには出られない。このでかい船体が30.5ノット(56km/h)で動いてるわけだ。小樽・舞鶴での折り返し時間を含め往復を48時間でこなせるので2隻で毎日運航できる。

 

なお、南行きが21:45かかるのに北行きが20:55しかかからない。対馬海流の影響だろうか。奥尻から能登半島までは日本海の沖合を直線でショートカットするから影響も受けやすいだろう。

 

10時を回ると逆方向の便と行き会うとアナウンスがあったが視界不良のため取消になった。ある程度お互いに近づかないとイベント的に物足りないがそれには相手を遠方からしっかり目視できないと駄目なのだろう。

 

なお、昨日の太平洋フェリーの行き会いは右側通行だったが、こちらは左側通行の予定だった。特に決まってないのだろう。

 

昼食はレストランで摂った。ここは船内で唯一クレカが使える。1300円の豚丼にした。肉厚で柔らかいので文句は言わない。

 

14:40頃の舳倉島も認識できなかった。結構気を張ってたので残念である。ともかくやることが無い。売店でおやつと夕食代わりの菓子とパンを買って来た。だいぶ割高だが仕方ない。

 

菓子をつまむ。能登半島が近づくと景色は見えないが石川県の地デジが入るようになる。日が暮れて自動検出する放送局が福井に変わった。

 

二つ目のティーバッグでお茶を2杯入れてクリームパンを食べる。あんぱんにすればよかったかも。

 

舞鶴湾の入口に差し掛かると個室の鍵をクルーが回収しに来た。到着一時間前である。この後トイレに行くにも貴重品は全部持っていかないといけない。

 

湾内を屈曲に従って進み着岸した。出口が空くのを待っていると乗客の下船より先に清掃スタッフが乗り込んできた。閑散期だから使ってる部屋は少ないけど作業時間はギリギリ長くとって人数を減らしてるのかも。

 

というわけで無事に舞鶴に上陸した。あとは予約したホテルに向かうだけだ。吹かれたいほど涼しい夜風ではないが当初の予定通り15分歩いていく。

 

結局汗だくになってホテルに着いた。が、もう眠いのですぐ寝る。4日ぶりの揺れない寝室だ。

 

ここまでの関連画像はこの記事にて。

 

―つづく―