里中満智子「女帝の手記」3巻:道鏡がイケメン | 停車場遍路の鉄道雑記帳(副)

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画像は著作権があるので載せられませんが、3巻で少しだけ登場しました。まだ物語の筋には入ってきません。当たり前のことですが、僧として孝謙天皇の悩みに寄り添います。

 

さて、2巻を振り返ると聖武天皇のオタオタが読んでてしんどいです。度重なる行幸・遷都に加えて大仏の建立で国の財政は大変でした。墾田永年私財法が出来たり、奈良の大仏があるのはそのおかげなんですが。

 

娘である(その時点で皇太子だった)孝謙天皇に「律令制では天皇は象徴に過ぎない、何か自分で決めて実行したかった」というセリフは切ない。

 

孝謙天皇はというと即位(先帝から譲位)の時点で31歳だった。実権は藤原氏(と母親の)皇太后が握り、承認するだけの存在でした。さらにその次の皇太子をご聖断により決めたところで3巻が終わります。この時点で39歳です。

 

孝謙天皇の心情こそがこの作品の肝で、書いてしまうとネタバレなので避けました。