欧州鉄道旅行#13 - 10日目 | 停車場遍路の鉄道雑記帳(副)

停車場遍路の鉄道雑記帳(副)

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5月20日:ベルリン⇒ハンブルグ⇒フィレデリシア⇒コペンハーゲン

日曜だけ食堂の開始時間が遅いので、残念ながらホテルでの朝食はあきらめる。ベルリン中央駅のカフェで、クロワッサンとオレンジジュースとコーヒーのセット(何でドリンクが2つあるのかわからんが、とにかく果物系を腹に入れたかった)をいただく。

その後、駅を画像に収めた。順に、北口正面・コンコース・高架ホーム・地下ホーム
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列車番号ICE1616ハンブルグ行きの1等車の位置を掲示で確かめると、平日はICE3を2編成つなげているのが、日曜だけ1編成であるのがわかる。需要に応じて加減しているのはわかるが、こういうのは往々にして混む。

丸ごと一両1等車と1・2等合造車があったが、ここはやはり合造車にのる。2等との仕切りがシースルーで、お互いに見える。日本なら絶対ありえない。予約が入っている席は、ベルリンーハンブルグとなっているが、ベルリンを出ても誰も乗ってこない。知らない間にサインは消えていた。

車掌が検札のついでに、「コーヒーか紅茶はいかが?」ときくので、タダだと思って「コーヒー」を頼んだ。ユーレイルパスなのにいただけるようだと思っていたら、有料だった。2.9ユーロの思わぬ出費。でも、車掌が運んでくるというのは、職務の幅として、だいぶ緩いような気がする。ドイツらしくない。


ベルリン⇒ハンブルグは、高速路線ではないが、ICE3で快適に移動できる。牧場にホルスタインが居る。言葉の響きからしてドイツ原産だから、本場ものである。日本の乳牛は牛舎に並んでいるイメージだが、広い牧場でのんびりしている。ドイツ人2人組2等からこちらへ移ってきてしゃべっている。るっせーな。車掌はコーヒーカップを回収しに来たが、検札せず、咎めなかった。どゆこと?

定刻にハンブルグ中央駅着、ドイツは安心して乗っていられる。この駅は16年前にも来たが、好きな駅である。覆いの中に跨線橋があって、独特の雰囲気だ。


ハンブルグで列車番号EC386に乗り換え、ユトランド半島経由でデンマークに入る。DSB(デンマーク国鉄)の車両だった。3両で一等は15席のみ。席が空いている(予約が入っていない)のかどうか、席毎の予約範囲の掲示で確認する。表示が駅名ではないのがわかるが、「予約」らしきデンマーク語の前についている単語が「肯定」か「否定」かがわからない(ドイツ語でもわからんが)。どう見てもDB(ドイツ国鉄)の車掌のコスチュームの女性が座っているので聞いたら。わからないという雰囲気の回答をされた。でも、なんであんた座ってんの?

朝食として、パンがでた。チーズもある。これも有料かもしれないが、提供時に請求されなかった。まあ、ユーロも使えるだろうから、昼食としていただこう。結局タダであった。

クルーがさっきの制服の女性にも提供しようとしていた。推測するに、乗務の都合で移動しているのだが、彼女がクルーとして働く列車ではないということらしい。日本なら、その場合でも絶対に着席しない。杓子定規なドイツらしくないなと思った。

検札がきて、4人向かい合わせボックスの対角に座っていた青年が2等と勘違いしていたことがわかる。代わりにたくさん荷物を抱えた女性が息を切らして正面に座る。切符を持たず車内清算していたが、この場合もカードが使えるらしい。

トイレへ行ったついでに確認すると、2等は満席のようだ。日曜日だからかどうかはわからないが、予約の入っている席がほとんどらしい。さっきの彼は、デッキの床に座っていた。

単線なので、行き違い列車が遅れると影響が出る。15分待ってすれ違っていったのは、ICEだった。

車窓的にはこれまでと変わりないのだが、一箇所、長大鉄橋で谷あいの街をまたいでいた、どの駅の付近か忘れてしまった。車窓の展望が利くのはいいが、橋の高さがもう少し低くてもルートは確保できるような気がする。

デンマークとの国境駅を過ぎるが、電車なので機関車の付け替えは無い。さっきの制服の女性はここで降りていった。たぶんドイツへ戻る列車に乗務するのだろう。

日差しが向かいの女性に当たり始めて、ブラインドを半分下ろす。ここで、Where are you from?とお定まりの問いかけがある。彼女はフィリピン人とのこと。この列車は観光客は乗らないルートを走るので、こちらに知り合いでも居るのだろうか。聞かなかったけど。

右に海が見えて乗り換え駅のフィレデリシアに着く。コペンハーゲン方面は10番線とアナウンスしているが、遅れていたから発車時刻が迫っている。しかも、3両だけ、妙に端のほうに停まっている。息を切らして乗り込んだが、なかなか発車しない。後ろに6両増結する列車が遅れていたのだ。

結局15分遅れで発車、この後を追いかけてくる速達列車Lynは、定刻運転ならコペンハーゲンまでぎりぎり追いつけないが、抜かれるかもしれない。まあいいか。フィレデリシアを出てすぐに、ユトランド半島とフュン島との海峡を渡る。

一等席なので、車掌がコーヒーとお湯を持ってきた。結構いい年のばあさん(に見える)である。説明によれば、スタンダードなコーヒーはそのままポットから、カプチーノや紅茶はお湯を使えと。チョコも差し出されたので、一つ取った。が、下げようとしない。もっと取れということだろう。

この路線の見所は、オデンセがあるフュン島とコペンハーゲンのあるシェラン島の間のステアベルト海峡リンクである。グーグルマップでわかるが、鉄道は人工島を挟んで西側が橋梁、東側が海底トンネルになっている。道路は両方とも橋である。あいにくの天気で視界が悪いが、弧を描いて長く伸びる橋が前方に見えてきた。高速で走り抜けてしまうのがなんとも勿体無い。

結局途中でLynに抜かれ、コペンハーゲン着。さて、デンマークはユーロ圏ではない。両替やキャッシングは嫌なので、キャッシュを使わずに済ませたい。中央駅コンコースの殆どの店はカードOKのようだ。セブンイレブンもあって、こまごまとしたものもカード払いできる。あと心配なのはトイレだけである。

ともあれ、宿にチェックインし、身軽になって駅に戻る。

コペンハーゲン中央駅の北東には道路を挟んでチボリ公園がある。16年前も泊まったコペンハーゲンだが入ってなかった。95DKK(デンマーク・クローネ)をカード払いして入場する。なお、深夜から早朝にかけては入場無料らしい。

おっさん1人で入るところではないとすぐに気づいて後悔したが、勿体無いので一通り見てまわることにした。なにぶん、公園の外も異国情緒たっぷりなので、意外と狭いことを認識せずにいたらうっかり北西のゲート(機械ではなく係員が入場チェックしている)から出てしまった。係員に「間違えて出た」と申告して再度入れてもらう。レシートに入場時間が書いてあったのが幸いだ。

アトラクションには興味が無かったが、水・土・日曜夕方にはパレードがある。16:30の部がまもなくだったので、動画に収めておいた。


一通り見たが、それほどのことも無いごく普通の遊園地である。かつて倉敷にあったバッタもんは、駅に向かって建物が真っ向アピールしてた。中に入ったことは無いが、あっちのが立派だったような気がしないでもない。デンマークはこれでもう、来る理由が無くなってしまった。

駅構内のカレー屋でココナッツクリームチキンカレーを食べる。唐辛子マークを避けたらえらく甘いのしかなかった。でも米の飯に満足。

明日の気がかりが一つある。トーマスクック時刻表によれば、スウェーデンの欄に、「コペンハーゲンとの直通列車は予約必要」と書いてある。運行主体がSJ(スウェーデン国鉄)であろうとなかろうと予約必要と読めるのだ。明日乗る「エースレンド海峡列車」は別会社が運行しているが、予約必要と解釈できるのだ。で、チケット窓口の回答は、「ユーレイルパスがあるならそのまま乗って結構です」と。腑に落ちないがそういうならしょうがない。気にしているのは罰金を取られるかどうかだけだし。

特に狙う列車は無いが、動画を撮った。


-つづく-


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