さて、出発だ。
死ぬほど出張したのでexpress予約のグリーンポイントがよく貯まって、グリーン車に乗っている。運賃と特急券は支払うので、グリーン券がタダになっている。タダで乗せてもらって、文句を言うのもどうかと思うが、普通席客の「通り抜け」が多い。始発なので、とりあえず車内に入ってから移動しているらしいが、名古屋を発車してもまだいた。そこそこうっとうしい。
いずれにせよ、3時間20分、ゆったりとしたシートに座ってゆく。
人間は贅沢なもので、あるレベルの快適に慣れると、その上を求める。東海道・山陽新幹線のN700系は、カーブの通過速度を上げたことによる遠心力増加を、車両自ら1度傾くことで相殺していることになっているが、私は、「角度が足らない。」と思っている。眠ろうとすると、体の力を抜くのだが、どうも左右に振られているようだ。
京都から変な乗客が乗ってきた、「どてら」を着ている。普通車の乗客でもおかしいのに、グリーン車に乗ってきた。弁当を開ける音が耳障りだ。
新大阪を過ぎると、「自由席込み合いまして申し訳ありません。なお、本日普通車指定席は満席となっております。変更はできかねます。」のアナウンスがあった。前回同じ列車で、「普通車指定席」の普通車が抜けていたので、「グリーン車はガラガラなのに、満席というのはおかしい。この先どっと団体でも乗ってくるのか。しかもグリーン車に。」と不思議に思っていた。
新神戸を出発した。乗車率としてはここから岡山がピークだと思う。が、私の乗っている9号車は10人しか乗ってない。ここから先、トンネルが多くて、車窓は目まぐるしくなる。六甲の山から平野にでると、明石海峡大橋は左後方に遠ざかっていた。西日本区間に入ったので、改めておしぼりが配られる。これは、後で使おう。
ーーつづくーー