はたらく細胞 | kazuのブログ

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サラリーマン社長のムービートラベル

今年は最後と思いきや...今年最後の日曜日、行って参りました。「はたらく細胞」。人間の生きている世界と人間の体の中にも実は世界があると言う、体の中の細胞の一つ一つを役者一人一人に演じさせると言う二元中継。おバカ映画と思いきや結構感動させられるんよね、これ。この作品結構、今年のお正月映画では目玉商品かも知れない。まさに「文部科学賞推薦」足るべき作品だと思うのですが。

人間の体内の細胞は37兆もあると言う。あるごく普通の一般家庭、団地に住む父と娘。母は病気で既に他界。父、漆崎茂はトラック運転手。酒好き、タバコ好き、カップラーメン好きの典型的な不摂生親父。一方娘の日胡は医者を目指す女子高生。父とは真逆の人一倍体に気を使う健康少女。母を早くに亡くした思いから父の食事にも気を使うが、茂はせっかく作ってくれた娘の健康弁当だけでは足らずに会社でカップラーメンをかけこむ始末。これでは体が悲鳴を上げる。そんな二人の体の中はと言うと...

日胡の体の中は燦燦と太陽が降り注ぐ中、赤血球がせっせと体中の細胞に酸素を運び込み、白血球は忍び寄る悪玉菌を撃退する。まさに細胞たちが活発に動き回っている。好きな先輩とデートが決まってアドレナリンも爆発!一方、父茂の体内はと言うと暴飲暴食、多量のアルコールで体内は薄暗く細胞たちは悲鳴を上げている。赤血球はやる気を失くし疲れ切っている始末。これでは酸素の量もままならない。親子でも体内の環境は雲泥の差だ。だが人一倍、娘のことを愛しているし、医大を目指す娘のために超過勤務。これが逆にいけない。過労に加えて、勤務中の暴食で下痢、おまけにトイレの中で倒れてしまう。

発見が早かったため事なきを得たがこれを機に心配する娘のためにもと多少は健康に気を使い始めた。だがそんな時、日胡が学校で倒れる。病名は白血病。日胡の体の中で細胞たちと病原菌との熾烈な戦いが始まる!

 

抗癌剤と言うミサイルが撃ち込まれ、放射線治療と言うオーロラのような光線が健康だった体内を照らすと病原体だけではなく体の活力の源となる細胞まで死滅してしまう。人間の体は都合よくにはできていない。この作品を観ると身につまされる思いです。かつては自分の体の中もこうだったのかと。体の中の細胞が死滅すれば体力は亡くなり、同時に苦しみだけが残る。それでも人間は生きていく。体内の細胞はいずれは死滅する。しかし生きている限りまた新しい細胞が生まれる。人が生きている限りそれは続くのであります。

しかしね、阿部サダヲ、何をやってもうまいね。彼の出演している作品には自分は彼の填り具合をいつも絶賛しています。

善人、悪人、アホな人、賢い人。役者としてのスキルはほんとに高い俳優さんだと思います。

バカバカしいと思いながら笑っていると物語の展開に思わず泣きそうになります。この頃、年を取ったせいかな。けど自分がどういう状況やったかがようわかりました。先日お客さんのところの忘年会で映った自分の姿、なんか自分が考えている以上に胴回りが太い。阿部サダヲ演じる親父の体の中のように薄暗ーい場末の飲み屋が続くドヤ街のような体内。自分の体内もあんなんやねんやろうな。ちなみに私は酒は飲みません。ビールも、アルコールは一切。昔は付き合い程度に友達同士の間では1杯、2杯程度は飲んだけど、病気になってからは一切口にしてません。元々あんまり好きやなかったしね。けど

食うんだなー、ガキの頃から。最近はだいぶそれも落ちたけどなー。

そうそう、排泄物が体内から噴出するシーン。括約筋が頑張ってたけど。あの括約筋、俺はだいぶ衰えとるね。

兎にも角にも運よく助けて貰ったこの命、あらためてそれを感謝してこの一年の締めくくりにしたいと思います。