ある人質~生還までの398日 | kazuのブログ

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今週の映画の前に...

センバツ高校野球が開幕しましたぁ~。入場制限や応援団の規制などまだまだ「完全」じゃないけど、それでも球児諸君が「野球をやる」ことが一番大事。去年、野球をやることを許されなかった先輩たちの分まで甲子園で思いっきりはじけてください。

で、さっそく開幕戦は地元、神戸国際大付属VS北の国からの北海高校。いきなり延長戦の大熱戦!土壇場の同点、土壇場のバックホーム、そしたサヨナラヒット!北海の好投手、木村君、延長10回130球の熱投も残念!夏、待ってるよ~

ところが大会前にひと悶着あったことが報道されてました。京都代表の京都国際高校、前身は韓国の学校らしい。当然理事長さんなんかも校長さんなんかも韓国の方だそう。で、校歌がハングルなんだそうですなぁ。そこでテレビに流す日本語のテロップを例の東海とあるのを日本海と流すかどうか...いややなぁこんな話題。どっちでもええやろ、生徒に決めさしたれ。私は当然、「日本海」を「東海」と表記しろ!と喚き散らす韓国には辟易し、腹も立っていますが韓国の歴史がもともとそうならば、学校の校歌がもともとそう作られているならそれでええやんか。俺は人の家に土足で入り込んできていちいちイチャモンつけて来る奴が腹立つの!我々の国では日本海は日本海!それだけっ!

まあとにかく、京都国際高校の球児諸君も雑音に惑わされることなく頑張って!

 

そして本題、先日観た「ある人質~生還までの398日」は熱戦を繰り広げる甲子園の球児たちとは全く無縁のようななんとも惨たらしく、なんでそういうことが出来んの?って言うような実録作品です。コロナと言う言葉の以前、こういう文字が世界中を恐怖に陥れました。

〝 I S 〟そうテロリストにして自らを国家と名乗った集団「イスラム国」です。誘拐をビジネスとし、その資金元で国家なるものを築いたまさに悪魔のような集団。殺戮、強姦、拷問、弾圧、そして洗脳、人間のありとあらゆる闇の部分を背負った者たち。そんな彼らに誘拐、拉致され誘拐ビジネスの「商品」とされた人々の中にデンマーク人の写真家ダニエルリューがいました。この物語はダニエルリューの自伝です。一年以上に及ぶ監禁生活で味わった絶望と恐怖のどん底から奇跡の生還を果たした一人の青年の物語です。

ダニエルリューは両親、そして姉、妹と暮らすデンマークの中流家庭の青年だった。彼は体操選手でデンマーク代表のオリンピック候補であったが怪我で選手生活を断念。かねてから憧れていた写真家の道を歩もうとする。プロの写真家に弟子入りし同行した先がアフリカ大陸のソマリア。内戦に次ぐ内線で国は荒れ果て、国民の生活は困窮している。だがそんな中でも笑顔でサッカーに興じる子供立ちがいる。そんな子供たちを見た時、ダニエルは「戦場の中で生きる人々の生活」を撮りたいと思った。

そして彼が自ら写真家として選んだところが「イスラム国」の脅威にさらされたシリアであった。彼は心配する家族と離れコペンハーゲンで恋人と新しい生活を始め、そして戦乱の中東へ向かう。彼はまず、ガイドの案内でトルコとの国境に近いアザズで撮影を開始することにする。「自由シリア軍の許可証を貰っているから大丈夫」と言うガイドの言葉とボディガードがいることに彼は安心し撮影が始まる。だが、突然イスラムの兵士がやって来た。

 

「誰の許可を得て写真を撮っている!」

 

有無を言わせず彼は兵士たちに連行される。勢力図が一夜で変わってしまったのだ。「自由シリア軍の許可証」も当てにならない。ボディガードも何の役にも立たない。ダニエルは〝IS〟「イスラム国」によって拉致されてしまったのだ。

ダニエルはアザズからイスラム国の本拠であるアレッポ、ラッカと移送される。丁度そのころ彼の母国デンマークでは恋人から「ダニエルが戻って来ない」との報を受け、ダニエルの家族の間に不穏な空気が漂い始める。両親は元軍人で人質救出の専門家アートゥアにダニエルの救出を依頼する。アートゥアは誘拐の首謀者はアブスハイブと断定、交渉を始める。「彼の家族は一般庶民だ、多くは出せない」と持ち掛けたがアブスハイブは70万㌦を要求。「出せなければ処刑するだけだ」と冷たく言い放つ。
デンマーク政府は「テロリストとは交渉しない」と言う政府方針の元、相談には乗るが当然、身代金を用立ててはくれない。ダニエルの家族は家まで抵当に入れ必死で金をかき集めたが用意できた金は25万㌦だけだった。

「これで交渉しよう」

「いや、奴らは恥をかかされたと思う」

アートゥアの心配通りテロリスト達は激怒し、今度は一気に身代金を200万㌦に上げてきた。絶望の影が家族を襲う。

 

一方、ダニエルはラッカの監禁場所で誘拐された各国のジャーナリストたちと出会う。彼らの話によると人質たちの監視役4人はイギリス人で人質たちは「ビートルズ」と呼んでいた。リーダー格の男は「ジョン」と呼ばれ一番残虐な男だった。そんな人質たちにジェームズフォーリーと言うアメリカ人ジャーナリストが加わる。最初にアートゥアが探していた人質だった。快活な彼は拷問を受けながらも皆のリーダーとしてテロリストたちに待遇の改善や食事、医薬品の提供などを要求し皆を励まし続ける。そんなジェームズとダニエルは気が合った。

 

その頃、ダニエルの姉の提案で募金活動を始める。かつてダニエルが所属していた体操チームのような団体や企業、だがそれは公には国がかかわっていないことにするためマスコミに知られずに協力を求めるには至難の業だった。

アートゥアと情報を共有したアメリカ軍が監禁場所を急襲、だが寸前で監禁場所を移動されてしまう。そしてテロリストたちが定める刻限は刻々と迫って来る。そんな時も絶えずダニエルに加え続けられる拷問、果して人質たちの運命は...。

「テロリストたちとは交渉しない!」

この政府方針はほとんどの国は皆同じようです。私も賛成。当時よく功名心や売名行為、いや面白半分でいた奴もいるんちゃうかな?帰って来れた人間が堂々、政府批判をする。正直わたしもこういう類の人々には辟易し軽蔑していました。

「自己責任やろ」

そんな思いは今も変わりません。でもやはりこうやって家族の心情をスクリーンで大写しにされると心は揺らぎます。だけどそこを突くイスラム国を始めとするテロリストの組織達は許せません。正直、無能な国連に任せず各国連携をとって世界各国からテロリスト達を一掃すべきです。彼らには彼らの言い分はあるでしょう。大国の空爆で大勢の家族、同胞を失くした憎しみ、貧富の差に対する不満。でもやはりあまりにも無残な方法で人の命を奪う、人の尊厳を葬り去る。許されてはなりません。

 

わが国でも、数十年、平気で土足のまま踏み込まれ、かの国へ連れ去られ拉致されるという事件が何件も起きています。そして一部を除いていまだ消息不明です。少年、少女の面影のまま肉親たちはこの世を去っていきます。もうそろそろこんな非道とは縁を切るべきなのです。こういう非道を起こせば自らに跳ね返ると言うことを分からせるべきなのです。人一人の命は、尊厳は、その人一人のものではありません。その人の人生にはより多くの人々が存在し、影響を受け生きているのです。人の人生に見ず知らずのものが勝手に土足で上がり込むということは絶対許されることではありません。彼らに聖戦などありえないのです。