11月も中旬を過ぎ大分県内の紅葉スポットもそろそろピークを迎えつつあります。紅葉の状況をネットなどでチェックしていますがそろそろ気になってソワソワしてきました。その中でも岡城は何度か訪れていますがこの頃は紅葉スポットとして話題になっていますので思い切って訪問してみることにしました。(11/23)
豊肥本線は豊後竹田駅にやってきました。駅裏の岩盤をはじめ街のあちこちで紅葉がピークになってきています。
この駅にはネコ駅長がいますが初めて会うことができましたがこの日は昼寝中でしたので顔を見ることができませんでした。
岡城にやってきましたが紅葉がピークとあって駐車場が一杯になっていました。
岡城の縄張りは山の尾根の形状をうまく使って回りは天然の要害に囲まれた難攻不落な山城と言って良いでしょう。実際にあの島津軍も落とすことは出来なかったですし。
竹田の山々は阿蘇溶岩台地によって形成されたもので岡城もあちこちで岩盤がむき出しとなっており天然の要害となっているのが分かります。岡城の築かれた天神山自体は標高325メートル比高95メートルとのこと。
大手口から大手門に向けてなだらかな坂を上がっていきます。
早速苔だらけの高い石垣と紅葉が迎えてくれます。
大手門に通じる木々がいきなり色鮮やかです。
残る立派な大手門の石垣が我々を迎えてくれます。
大手門の解説板ですがもみじが散ってきています。
西の丸跡ですが“入山公”として知られる三代藩主中川久清が御殿を普請したという話です。
久清公は眺めの良い隠居住いを造らせたのでしょう。
西の丸から大手門跡を見下したところです。
西の丸御殿跡です。
当初東向きに作られた旧大手門ですが藤堂高虎の進言により現在の西向きに造り直されたとのことです。
旧大手門先の紅葉が見事でした。
城内に城代・家老の屋敷跡もありました。
有名な西中仕切跡と三の丸北側の石垣の写真ですが思った以上に石垣は高さがあります。
西中仕切跡から太鼓櫓門、本丸方面を眺めてみましたが紅葉と石垣のコントラストが素晴らしいです。
紅葉が鮮やかだと荒城という感じはしませんね。
岡城の縄張りは谷を挟んで鍵型になっているので谷越えに紅葉と石垣を眺めることが出来ます。
二の丸の木々の色が鮮やかです。
本丸の北の方向に突き出た二の丸跡です。
滝廉太郎も紅葉を愛でているのでしょう。この日は曇って後方の九重連山が見えなかったです。
二の丸から三の丸方面の石垣を眺めたところですが石垣は高さもあって恐いくらいです。この山の上でこれだけの石垣を狂いなく積むのも大変な技術が必要だろうと感心させられます。
案内板によると二の丸には月見櫓や風呂屋もあったということで防御目的ではなく遊興や芸能を楽しむ場所であったようです。
本丸跡へ登りました。広々としています。この南側に天守代わりの御三階櫓が存在したと伝わります。
本丸奥には岡城天満神社が鎮座します。回りは素晴らしい景色です。
中川秀茂の入城の頃から岡城を見守り続けた神社です。
本丸のさらに先にも櫓跡がある縄張りが続いています。
本丸から三の丸方面を見下した眺めです。
本丸から眺めると回りの山々も色付いて美しい景観となっています。
岡城の歴史は面白いです。元々は頼朝に追われたあの源義経を匿うために緒方三郎惟栄が築城したとのことです。その後志賀親次が島津軍の攻撃を何度も防ぎ秀吉から感状を与えられたと伝わりますが、大友義統が失態によって領地を取り上げられると親次も城を去りその後に中川秀成が三木城から移ることになります。
最後に城内のかえでの落ち葉の絨毯があまりに綺麗だったので思わず写真に収めました。
これまで数回岡城に来ていますがこんなに印象深い登城は初めてでした。城内の紅葉が鮮やかで石垣とのコントラストが素晴らしいです。岡城はテレビ番組で全国の最強の山城に選ばれたとのことですが、縄張りや石垣だけではなく紅葉を含めた景観も素晴らしいなどまだまだ多くの魅力があることを知るこることができて良かったです。訪れるたびに新たな魅力を発見できると思います。(34)