2020年東京オリンピックに期待の高まる東京ですが、ここは江戸時代から水路が発達しており、東京の歴史を再認識のためにも一度クルージングに参加して東京を見上げて歴史の再発見に臨みたいと思います。 (2016/08)
日本橋から見下ろすと時々クルージング船が留まっているのを見かけますがこれで江戸城の外堀神田川と隅田川、小名木川のクルージングが楽しめます。

出発はもちろん日本橋です。広重が描く東海道五十三次にもあるように参勤交代の大名行列が朝早く江戸を出発する様に私も日本橋からの旅立ちです。

既に出航した便が戻ってきましたがこんな感じで約30名が乗り込んでのクルージングです。

地上では現在常盤橋門の補修工事が行われています非常に古い常盤橋です。元は「大橋」と称され、江戸城の大手門から浅草に向かう本町通り上にあったそうです。

日本橋を出航してすぐに左側に江戸城の石垣が見えてきます。江戸三十六見附の常盤橋門のあたりには当時の石垣が残っています。
 

日本橋川を進んでいきます。日本橋川は三崎橋で神田川から分かれ南流し皇居北側を経て隅田川に注ぐ総距離は4.84kmです。

一つ橋です。

このあたりにも美しい石垣が露出しています。

雉子橋です。 徳川家康が朝鮮の使節を饗応するために、好物の雉子を囲った場所がこの辺りであったので、この名が付けられたといわれています。
 

中央本線が見えてきました。


中央本線(新三崎橋)と三崎橋ですが神田川に突き当たりますのでそのまま右折して水道橋方面に向かいます。


水道橋駅から東京ドームにかかる後楽橋です。現在の神田川は2台将軍秀忠の頃に開削されたもので、平川の洪水対策、および江戸城のの東北の守りを固めるために天然の濠の役割を果たせるようにしたものです。

東京医科歯科大学が見えてきました。御茶ノ水駅の目の前を通ります。この濠は秀忠の命を受けたた伊達政宗が現在の飯田橋近くの牛込橋から秋葉原駅近くの和泉橋までを担当、開削しこの区間の途中にある神田山を切り通して現在の御茶の水を開削したものです。

御茶ノ水駅の丸の内線の架橋です。電車に乗っていて一瞬だけ明るくなるあの部分です。

湯島聖堂近くに掛かる昌平橋ですが架橋は5代将軍綱吉の頃と言われます。

秋葉原近くに万世橋です。秋葉原の電気街からはよく見ますが、川面から見上げる赤レンガのアーチが美しいです。

美倉橋です。

浅草橋が近づくと屋形船がたくさん見えてきました。この柳橋周りは花街で船宿もたくさんあって賑わっていたそうですが、なぜか門を通らずにこの柳橋を通って花街に行けたと言われています。

柳橋たもとにある小松屋さんが船に織り込んできて柳橋の歴史や佃煮の販売がありましたが嫌味なくとても粋な感じがしましたね。

柳橋をくぐって大河の隅田川に出てきました。ここまで平川を隅田川につなげたのも江戸時代の大工事の結果であると言われます。これにより江戸城の東北部分は人口の濠によって安全になったわけです。隅田川橋梁の向こうにスカイツリーがかすんで見えます。

水門から小名木川に入ります。今回この川をクルージングするのが目的の一つでした。小名木川は江戸城を入封し徳川家康が塩の確保のため行徳に目を付け小名木四朗兵衛に命じて行徳までの運河を開削させたのが始まりである。
西深川橋ですが、現在ではこのように多くの橋が架かって便利になっていますし川の両側にもたくさんの高層マンションが立ち並んでいます。船から見上げると壮観ですね。

小名木川が大横川と交差します。大横川は地図で見ると縦方向に流れる川ですが江戸城から見るのを考えると横向きの川であることが分かります。

再び隅田川に戻ってきました。左には清州橋です。

川辺には川を見下ろすような巨大なビルが目を引きます。リバーサイド読売ハイツです。中央の巨大な空洞が目をひきます。

清洲橋をくぐり振り返るとスカイツリーの最上階が雲に隠れているのが分かります。

現在は地下鉄東西線の通る永代橋です。最初の架橋は、1698年の8月であり5代将軍綱吉の50歳を祝したものであったとのこと。1807年深川富岡八幡宮の12年ぶりの深川祭に詰め掛けた群衆の重みに耐え切れず落橋事故が起こりました。

川から見上げると石川島・佃のこの高層ビル群はマンハッタン島のようです。

隅田川はセーヌ川と友好河川契約をしておりパリ市長から東京都に友好の印として贈られた「メッセンジャー」と名づけられた彫像が鎮座します。

船は隅田川から再び日本橋を目指して亀島川に入ります。入り口の亀島川水門を通ります。

南高橋ですが亀島川に入ってもまたたくさんの橋をくぐります。みな様々な個性的な形なので眺めていても飽きないですね。
 

永代通りにかかる霊岸橋です。

江戸橋です、日本橋はもうすぐそこです。

 

約1時間半で日本橋の乗船場に戻ってきました。

日本橋の間から三越が顔を出しました。戻って来たなという感じです。

短い時間でしたがとても有意義で為になる時間でした。
最後に今日のクルージングコースを現したマップです。