現在は秘境駅ブームと言われますが、実際北海道では多くのローカル線があって恐ろしく訪問が困難な駅もあります。その中でもナンバー1とも言われる小幌駅を訪ねます。

 

今回の旅は仙台から北海道に遊びに行くついでに小幌駅を目指します。夕方19:40仙台港発の太平洋フェリーきそ号に乗りこみます。

19:40発といっても電車と違いかなり前から乗船が可能です。きそ号も18:15には乗船が始まりました。辺りも暗くなってきました。

最近のフェリーは個室やファミリー用の部屋も増えているということで以前とは少し違ったタイプの旅もできるようになっているそうです。ただ私としては特に一人旅で支障もないので、一番安い雑魚寝タイプにします。お風呂もあってすぐに入浴してさっぱりして旅をスタートできます。

朝の5時には太平洋に朝日が昇ります。こんな風景を見れるのがフェリー旅の醍醐味です。

朝早くから朝日を拝むために多くの人が甲板に出てきています。

11:00到着予定ですが10:30過ぎるともう苫小牧の街並みもすぐ近くに見えてきます。

この空の広さと青さは北海道に来たことを実感させられます。私は特にこの雲の形状を写真に撮るのが大好きです。

苫小牧の港が近づいてきています。

苫小牧ターミナルに到着です。

港からバスでJR苫小牧駅に移動しますが連絡バスといいつつも30分以上も待たなければいけないのがちと不満でした。これって都会感覚ですかね。

苫小牧から途中の洞爺までは特急北斗で移動します。

途中洞爺駅で各駅停車に乗り換えます。この洞爺駅も初めて来ましたが先の洞爺湖サミットの記念碑が残っていました。

目指す小幌駅は洞爺駅から4つ目になります。その2つ先には長万部駅です。

目指す小幌駅への各駅停車です。

定刻に小幌駅に到着しました。乗ってきた列車を写真に写しますが多くの人も一緒に降りましたね。

乗ってきた列車が長万部方面に走り去っていきました。

この後は何も聞こえない静けさの世界です。

反対方向の洞爺側のトンネルです。両端にはそれぞれのホームがあります。

駅の周りを見回すと何となく道のようなものもありますが、これを降りていくと海岸に出れるそうです。中にはハイキングで降りていく人も見かけました。

この素晴らしい時刻表です。列車は日に二回しか来ませんので時間を間違えると大変なことになります。

下りの方はまだ本数がありますね。

ご丁寧にその日の日付まで入った記念写真用の入場券のレプリカが置いてありました。

そりゃこんな山の中だからマムシくらいはいるでしょう。(汗)

しばらくするとトンネルの中から警報が鳴りだします。さらにしばらくすると遮断機が鳴って降り始めます。何がやってくるのか全く分かりませんが次の瞬間、現れたのはレッドベアー引く貨物列車でした。

轟音を立てて小幌駅を通過していきます。

貨物列車はいつ終わるともなく続きます。通り過ぎるとまた静寂の世界です。

しばらくすると再びトンネルの中から警報が鳴りだし遮断機が鳴って降り始めます。今度現れたのは特急列車でした。

こちらの列車も小幌駅には見向きもせずに一気に走り去ってしまいました。

さてこの長い静寂と時々の列車の通過を十分楽しんだ後、そろそろ帰りの列車がやってきました。東室蘭方面に向かっての各駅停車です。

約2時間の滞在でしたが名残惜しいです。いつまでも廃駅にならずに残ってほしいです。

列車から見える噴火湾の海は本当にきれいでした。

帰りは伊達紋別駅で乗り換えしました。

仙台の伊達家の分家ゆかりの伊達市ということで伊達政宗の兜のレプリカがホームに置かれて目を引きます。

秘境駅の旅は楽しかったです。維持管理費やら課題は多いでしょうがこの秘境駅がいつまでも残ることを祈ります。