前旅に続き沖縄の世界遺産めぐりの旅を続けます。
首里城から車で約10分くらいですが世界遺産の識名園を訪れます。1799年に造営された王家の別邸であり迎賓館として中国皇帝の使者冊封使をももてなしていたようです。
石畳も石灰岩のようで日本の城や庭園とは趣が違います。
鯉が泳ぐ池の中に掛けられた大小二つの石橋ですが日本の橋とは違い中央が高くなった中国風の様式のアーチ橋です。
美しい赤瓦の御殿と呼ばれる木造建築です。
15の部があり風通しが良いので熱い夏でも涼しく感じられるそうです。ここから池を眺めて一服できれば快適ですわね。
和風の回遊式庭園ですが池の出島に建つお堂は中国風の六角形になっており中国の趣を漂わせます。
勧耕台と呼ばれる展望台からの眺めです。海が見えないようにして国土の広さを見せつける工夫があったと言われています。
さて次の世界遺産は読谷村の座喜味城跡です。15世紀前半の頃の名築城家として名高い護佐丸がゼロから築城した最高傑作のグスクと言われています。
松林を抜けると城郭が見えてきました。ここは世界遺産ですが入場無料です。
石垣のアーチ門が見えてきましたがこの辺りから15世紀にタイムスリップした気分になってきます。
外から二の郭に入る石垣のアーチ門の曲線が見事です。
一の郭から二の郭を見たところです。護佐丸もこの門を何度もくぐったことでしょう。護佐丸はここで約18年を過ごした後、王の命令で次の赴任先である中城城へと移り住むことになります。
意外にもアーチは厚みがあって約3メートルで下から見上げるとかなりの重厚感がありました。
ここでは城壁に登ることが許可されていますので城壁に登り高い場所からの眺めを楽しむことができます。
一の郭内には建物があったとみられる礎石跡が見つかっています。
城壁が直線ではなく曲がりくねっていることで美しい景観を作り上げています。
敵を袋小路に追い込むための武者隠しの構造になっていると言われます。護佐丸の時代には特に大きな戦は無かったらしいですが美しいだけでなく強固な軍事的な要塞を持つ頑強な城だったようです。
読谷村から車を飛ばして初めて残波岬を訪問します。地上から約30メートルの沖縄一の高さを誇る残波岬灯台です。
この灯台は登ることができます。(200円) 当然階段(99段)ですが最後はかなり急な階段を登ることになります。
灯台の頂上からの眺めは素晴らしいですね。天気は曇っていましたが海は紺碧で360度の眺めは爽快でした。
この辺りの岩場はごつごつとした溶岩が広がっています。
次に中城のペリー提督の旗立岩を目指します。首里城から中城城へ至る旧ハンタ道を探して進みます。地図を頼りに県道35号線から小道に入きますが何も案内が出ていないので初めての人には分かり辛いです。
アメリカ艦隊の調査隊がこの辺りのハンタ道を通って周辺で休憩をとったとされています。
駐車場と展望台がありますがその後方に見える高台が旗立岩になります。
駐車場から小道を進んで行くと辛うじて案内板が立っており迷わずに進むことができました。
これがペリー艦隊が琉球に寄った時にこの岩に登って星条旗を立てて祝砲を打った旗立岩と伝わります。
琉球にペリー艦隊が寄港したのは1853年のことでしたので、160年前の岩がそのままここにあり、当時の情景がよみがえる様でした。
当時の様子を伝えるアメリカ艦隊のイラストが残っておりペリー艦隊がこの場を訪れたことの貴重な歴史の証拠となっています。
中城城からすぐ近くですが護佐丸の墓がありますのでお参りします。
勝蓮城の阿麻和利に攻められた護佐丸は反撃することなく自害して果てたと伝わります。15世紀に座喜味城を建立した後にここ中城城に移って最後を迎えました。
さて大好きな沖縄そばを食べに来たのはしむじょうさんです。
沖縄の古い民家そのままの店構えです。国の登録有形文化財に登録された伝統的な赤瓦屋根の民家で沖縄そばを食べれるなんて至福のひと時です。
本当にトトロに出てくるような田舎の古い民家を思い出します。暑い沖縄でも中は風が吹き抜けて涼しいのだと思います。並んで入る人がいなければゆっくりして庭を眺めてコーヒーでも飲みたいところでした。
ソーキそばを注文いたしました。今まで食べた沖縄そばの中ではかなり細麺でスープが良く絡んで抜群に美味かったです。ソーキの味もそのままでも柔らかくて美味でした。さすがです!。
かなりの満足感で店を出てみると道を何やら動物が目の前を横切りました。一瞬リスかなと思いましたが沖縄にリスがいるかなと思い直し、人に尋ねると「ああー、マングースだよ」とあっさり言われました。昔ハブを駆除する目的で人に持ち込まれて沖縄で繁殖したもので今では街中でも普通に見かけられるようになっているとのこと。沖縄県外者にとっては珍しい珍獣に見えました。確かにリスはこんな風に二本足で直立したりしないですね。ミーアキャットみたいでした。
確かに少し細面の顔つきはリスとは違いますね。昔ここ沖縄に連れてこられたマングースは沖縄の土地に馴染んでしまったようです。
その4(ヤンバル)の旅へ続きます。