昨年全国の山城サミットが開かれました大分県は竹田市を訪れました。竹田市は大分県の西部に位置し、くじゅう連山、阿蘇外輪山、祖母山麓に囲まれた山間の街です。まずは滝廉太郎の荒城の月でも有名な岡城を訪れます。(2017/01)

 

豊肥本線の竹田駅ですが駅舎は趣があってよい感じです。駅舎の裏手は崖になっており山間の駅らしい雰囲気ですね。

駅から車で約5分で岡城址にやってきます。日本100名城にも登録された名城とのこと。少し坂を登りますが見上げた先には石垣が見えてきています。

城の入り口には大手門跡の石垣が残ります。

大手門にはかつて立派な櫓が建っていたようですが藤堂高虎によって建て替えられたとのこと。

大手門を通ると城跡の全容が見えてきます。左側には西の丸が続き右には長く伸びる本丸跡、二の丸、三の丸が見えてきますがその広さにまずは驚きます。山城というイメージが強かったので狭いという印象があったのですが思ったより広いです。

本丸方面に進むと太鼓櫓の石垣が見えてきます。太鼓櫓は時を知らせる太鼓を打ち鳴らす役割ですがここは本丸への出入り口になりますので出入りが入念にチェックされたものと思われます。

太鼓櫓を過ぎると本丸がすぐ間近に見えてきます。

本丸に進む左手前側に西の丸があったようですが案内板によるとかつて月見櫓が建っていたなど軍事的要素と対照的に自然の景色を楽しむ趣もあったようです。

各所に案内板があって分かりやすいです。

確かにこの西の丸の景色は絶景で遠くに九州の誇るくじゅう連山が一望できます。かつての御殿様もこの景色を楽しんだのでしょう。滝廉太郎の像がありますが絶景に背を向けています。(笑)

本丸跡に昇りましたが思ったよりも広々としています。奥には岡城天満神社が建っています。

岡城の歴史を記述した案内板がありましたが大友義統が秀吉の怒りをかって追放されるなど豊後の歴史と連動しているのが分かります。秀吉の死後中川氏が入城することで現在の城郭の整備が行われたようです。

見渡すと家老屋敷のあった石垣群がみえていますが但馬の竹田城と趣が似ています。そういえば時々同じ竹田城で映像を間違えられることもあると聞きます。

西の丸御殿のあった曲輪です。

案内板によるとこの西の丸の御殿では儀礼的な行事が行われたりしていたようです。

荒城の月でよく使われる石垣のスロープが見えますがとにかく石垣が素晴らしいです。荒城の月で寂しい廃城のイメージが強かったですが実際はとても整備されて美しく城跡を楽しむことができますね。

山城ですが広々としてあちこち露出している石垣と木々で十分楽しめてます。お城跡ファンは必見です。

帰りに見上げると石垣が見送ってくれているようでした。

素晴らしい名城を楽しんできましたが他にも竹田市の魅力はたくさんありますね。このベスト10には入っていませんが私はエノハ料理が好きですね。

さて竹田には古い武家屋敷の続く殿町がありますので散策してみます。

猫ちゃんが似合うのんびりとした街です。猫が招いているのでしょうか。

この武家屋敷街の裏山にかつての隠れキリシタンの礼拝堂がありますので寄ってみます。

キリシタン礼拝堂は隠れキリシタンが礼拝を行っていた洞窟礼拝堂とのことでドーム状に掘られており14世紀頃のローマの洞窟礼拝堂に似ているそうです。

案内板がありますので紹介しておきます。

歴史の道を歩いていくと竹田市出身の江戸後期の文人画家、田能村竹田の邸宅跡(竹田荘)があるので寄ってみます。

本日は休館日でしたので中には入れませんでした。

二階建ての母屋の外観を見ることができました。

竹田の街はこのように絵や写真にしたくなるような美しい景色が点在します。他にも西南戦争の史跡が点在しますが今回は行けませんでしたのでまた機会あれば。

またお隣の豊後大野市になりますが日本の滝百選、名瀑の原尻の滝があります。一目見てその美しさとスケールに驚かされます。

坂を降りて滝の近くから見上げることができますが水の迫力がすごいです。

またくるりと回って滝の上から滝を見下ろすことも可能です。滝を様々な方向から楽しむことができます。

水車などの景色が楽しめてたいへん癒されました。

広々とした田舎の景色が楽しめてたいへん癒されました。

竹田から車で約30分、炭酸泉で有名な長湯温泉に寄って帰ります。田舎の温泉ですが川に温泉を引いているガニ湯なども楽しめます。

最も有名なのはここラムネ温泉ですね。少しの時間入っただけで気泡だらけになります。

 

豊後竹田は久しぶりでしたが自然が多くて大変癒されました。温泉もあって本当にいいところです。子供のころに食べたことがあってその美味しさに子供心にびっくりしたのを覚えている竹田のエノハ料理を食べたかったですが今回は時間なくまた次回に。