当然いくつかの不満もある。
以前に「対決」という図式よりも、
コラボレーションの方がいい、
と書いたので、それは割愛。
でも、実際には「対決」や
「比較」という感じには
見えないし、見ていない。
ただ、昨日もふれたように、
等伯の松林図が、すぐ隣にあるのに、
ほとんど見ないで、永徳の花鳥図襖を見ている。
なんという贅沢。
もっとも、松林図は東博の所蔵品なので、
いつかまた見られるだろうと思っている。
●全12ラウンド
主催者(社)の記念的な展覧会でもある。
そして、おそらくボクシングの
世界タイトルマッチにもならって、
全24人、12回戦(12ラウンド)に
したのだと思う。
しかし、この12ラウンドにはムラが大きすぎる。
3あるいは4ラウンドに絞ってもいいと思う。
第1ラウンドは、運慶 vs 快慶なのだが、
わずか1作品ずつだ。しかも運慶の作品は、
六波羅蜜寺の所蔵品。
だったら、本館でやっている「六波羅蜜寺の仏像」展に
まわしたほうがよい。
「対決展」がいかにも、ついでに見えてしまう。
ちなみに、この運慶作の仏像(地蔵菩薩坐像)は、
とても好きな仏像である。
六波羅蜜寺といえば、この作品と、
平清盛像、空也上人像の3点がすぐに思いつく。
残念ながら、空也上人像は来ていない。
さらにちなみに、平清盛像は、
増形坐像(伝平清盛像)らしい。
東博から持ってきたちらしを見ると、
そうなっている。
対決展に話を戻そう。
最終ラウンドの、鉄斎 vs 大観も一作品ずつで
寂しいし、鉄斎や大観に失礼なような気もする。
見ごたえがあるとすれば、
雪舟 vs 雪村、永徳 vs 等伯、若冲 vs 蕭白 だろう。
せいぜいこの3Rで十分なように思う。
長次郎 vs 光悦、仁清 vs 乾山、
大雅 vs 蕪村、歌麿 vs 写楽は、
ほぼスルー、見ていない。
これも大変失礼なことをしているが、
昨日書いた3作品が、(オレにとって)凄すぎた。
対決・比較として見た場合、
若冲 vs 蕭白が一番だ。
二人とも、ものすごいパワーをもった画家なのだが、
このあふれるパワーがビンビンに伝わってくる。
●四角四面
相変わらず、9:30開館は変わらない。
けち臭く、しけている。
四角四面で柔軟性がない。
極端なことを言うと、
混雑する特別展とわかっている場合は、
金・土はオールナイトでも、いいと思う。
薬師寺展の最後は、
結局どうだったのか知らないが、
最近、時間前に開館したのは、
ダ・ビンチ展(受胎告知の来た展覧会)ではないか?
もちろん、アンケートにも書いてきた。
でも、この怒りを忘れるほど、
・狩野永徳 花鳥図襖(梅に水禽図)
・伊藤若冲 仙人掌軍鶏図襖
・長沢芦雪 虎図襖
は素晴らしい。
●さみしい常設展
対決展にエネルギーを注ぎすぎたのか、
常設展がさみしい。
常設展で最も期待している、
近現代の絵画のところもさみしい。
春草の作品もあったが、
やっちゃった春草とまでは
言わないが、ちょっとさみしい。
それとも、先の3作品が、
凄すぎたのか?