謎のグループ「ヒキ」

【プロジェクト参加ありがとうございます】

このBlogは地域活性化の目的があります

詳しくは過去のBlogへどうぞ「このBlogを始めたきっかけ」

J2⚽　FC琉球情報は最新のBlogに掲載中

9/5日で沖縄県は緊急事態宣言解除致しましたが、　しっかり状況の確認をしてから来沖下さい　。「ぬちどぅ宝（命は宝）よー」

2026年の首里城再建へ

沖縄は頑張っています❣

今週の本題はこちらから

※　写真や動画は全てインターネットから引用です

はいさーい（どーも）　ぐすーよー（皆さん）　シーサーとキジムナー　やいびん（です）。　くぬしゅう（今週）も　わん（私）　が気になる情報を　あびあびー（お話）　しますからね　宜しくうにげーさびら（宜しくお願い致します）。

沖縄の歴史は本土のそれと驚くほどマッチングしません。「長い間、貝塚時代やってるなぁー🎣」（世界的にも異常な長さ）と思えば急に「城（ぐすく）時代」（所謂「戦国時代」）に突入します。実におもしろい

本日は14世紀～1609年（鎌倉時代～江戸時代6年目）の「古琉球時代」の政治体制の話をしてみようと思います。

・沖縄の歴史の中で一番朝貢関係が濃厚だった時代

　琉球王国と言えば「中継貿易で栄えた国」として定説化していますが、実は琉球王国が成立した1429年からしばらくして、朝貢関係は衰退の一途を辿っています。最盛期は三山（さんざん）時代（城時代の最終期）～琉球王国の前半辺りでした。450年続いた歴史の中でほんの150年ほどです。中継貿易自体は続きますが、残りの時代は明国の内政の悪化や薩摩侵略の影響等もあり、琉球は生き残るため、激動の時間を過ごします。※こちらの方はまた後日触れるとして・・・、朝貢時代の政治体制がまた実におもしろいのです。

・キーワードは「三」

　沖縄版戦国時代の終期である「三山時代」は北山・中山・南山の三国に分かれ三つ巴の睨み合い、これを統一したのが琉球王国の建国者　名将「尚巴志（しょう　はし）」この尚巴志王が琉球に採用した政治体制が「1トップ　3セカンド　4グループ体制」。1トップ＝国王　3セカンド＝三司官（さんしかん）　4グループ＝ヒキ（集団）×4。　国王の下に3人の相談役（今で言う内閣）で国の政治を決定します。更に、この3人をそれぞれボスとし4グループの集団を当てがいました。図にするとこんな感じです

　そのほかにも首里城の周りを3つの城下に分けたり、役人の出勤体制を3日制にしたり、過去のBlogでも登場した「神々信仰省」も3つの組織に分けて運営していたり、何でも「3」を基準にしていました。そういえば琉球王の尚（しょう）家の家紋も3つに分かれています。何か因果関係がありそうですね。尚家家紋

・　ヒキの仕事

　王様や三司官の役割は上記の通り、ではヒキは何者なのか気になりますね。実はヒキとは「血縁・祭祀の集団・組織」と言う意味があります。勤務先は大体が首里城で働く職員、今で言う国家公務員です。それぞれの部署で仕事をこなすのが日常です。このヒキのまとめ役の事を「船頭（せんとう）」と呼んでいました。船頭は全部で、3（三司官の数）×4（三司官1名に与えられるヒキの数）で12名、つまり12グループありました。実は彼らにはほかにも隠れた大切な仕事があるのです。

・　ヒキの役割

　表向きは首里城のお役人ですが、実は彼らは貿易船の乗組員であり、更に戦闘時は12の部隊として活動していました。ヒキの裏の役割は、明国への朝貢船の乗組員として持ち回りで乗船して中国大陸を目指したり、対外からの攻撃から本国を守ったりと、琉球の国益を守る重要な実行部隊なのです。

・　まとめ

　もうお分かりのように、古琉球時代の政治の人員配置は船乗りの組織をそのまま配置したものでした。言ってみれば「島の上の船」のような構成だったのです。これを見ただけでもいかに当時は明国との朝貢が重要視されていたのか良く分かります。日本よりも100年も早く鉄砲が入って来ていたり、焼酎の元祖、蒸留酒の作り方が伝来したり、当時にしてもはや煙草もありました。東南アジアから集まる薬草を求めて「富山の薬売り」まで来琉しました。これだけ中間貿易が盛んだったんです。王国の450年の歴史の長さに比べれば短い貿易期間だったのかもしれませんが、その功績は琉球の歴史の中で「随一の宝物」だと思います。貴重な品や技がそこにあったからこそ残りの時間の琉球王国が存在していたと私は思います。

ムムム実におもしろい（笑）