鎌倉時代

奈良県天理市柳本町139

木造

重要文化財

 五智堂は、長岳寺の境外地で、寺から西方へ約850メートル離れた、柳本の町中を抜ける街道脇に建っている。

 堂は、方一間の宝形屋根本瓦葺建築で、地垂木と飛燕垂木の二軒にし、頂部には露盤をのせる。基壇は、屋根より幅を狭くして、切石で低く方形に囲む。中央、礎石上の太い心柱を持ち、周囲は、四方吹放にして、四方角の礎石上に屋根を支える支柱を立てる。その形から、傘堂とも呼ばれる。

江戸時代には、床張りがあったようである。

 心柱の上方に、板材を張り合わせた縦長の長方形額を四方に作り、各面とも蓮座上に刷毛書きで力強く薬研彫りした金剛界四仏種子を配している。蓮座は、別板で加工して貼り付けている。額縁板は、下辺を横板材で区切り、両側と上辺は、縁を花型に加工した板材で区切り、花形同士の接合部には、縦板に3個、上板には2個の猪の目をくり抜いている。

 名称は、五智堂としているが、塔でいえば、笠塔婆に分類される。餓鬼草紙の龕を持つ笠塔婆がこれに近い形をしている。

 

2024.03.05.

1972.頃 モノクロ