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1322.04.日  元亨二年卯月日

奈良県天理市柳本町上長岡 長岳寺

花崗岩製

 もと、石段に流用されていたのを、改修工事の時に発見し、今は、その石段の北側に建てられている。石段に転用する際の加工か、正面右側角が削れているが、ほとんど彫刻に影響を与えない程度にとどめている。

 下部は、コンクリートの基礎に埋め込んで固定されている。塔身は、長方形縦長で、厚い板状に加工する。正面だけに彫刻があり、他3面は無地のままにする。

 上方5分の2程の高さを使い、線刻蓮座上に舟形光背型の龕を彫り込み、中に、剃髪で右手錫杖、左手宝珠を持つ地蔵菩薩立像を半肉彫する。像は、頭部と掌が大きい童子形に作る。

 蓮座の下部に、長方形の1区画を作る。幅一杯に、高さより幅を広くして、平底に浅く彫り込み、中に、坐像2体を薄肉彫する。両像共に、頭部は、剃髪に見える。左像は、右斜め前を向いて坐す。右像は、胸前で合掌して、左像を拝んでいる。

 銘が、龕の下に1行彫られている。

 

「元亨二年壬戌卯月日 僧行春」


『日本石造美術辞典』には、「(前略)岩上に坐る僧形を右に、その人を合掌礼拝する僧の坐像を左に刻む。(略)合掌僧は行春で、拝まれるのはその師僧かも知れない。」とする。風化と粒子の粗い花崗岩のためか、肉眼では、2像の顔、岩座とそれに坐る人物の着衣、手印等の詳細は確認できない。銘は、肉眼で何とか読み取れた。

現在、笠を載せるが、発見された当初、笠はなかった。

2021.11.18.撮影
長岳寺笠塔婆元亨二年

長岳寺笠塔婆元亨二年 (4)

長岳寺笠塔婆元亨二年 (5)

長岳寺笠塔婆元亨二年 (6)

長岳寺笠塔婆元亨二年 (8)

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