










鎌倉時代後期
大分県国東市国見町千灯 下払坊
安山岩製
造立当初からの部品が揃った完形塔。
基壇2段高;56.0センチ
塔高;206.0
基礎幅;73.0 基礎側面高;24.0
笠軒幅;61.0 笠軒中央厚;6.5 笠軒端厚;9.5
露盤幅;23.0 露盤高;9.5
基礎は、上部に反花座を造り出す。側面2区に輪郭を巻き、中に格狭間を平底彫に彫り込む。格狭間の花頭曲線は、両肩が少し下がるだけで、形が良く、小曲線や側線の曲線もしっかりして鎌倉時代調を示している。この格狭間の形は、岩戸寺国東塔、両子寺国東塔、別宮八幡社国東塔の系列に属するものである。
反花座は、複弁8葉、間弁付きで、縁の広い複弁に少し抑揚を付けて表現する。2つの隆起は別宮八幡社国東塔と同じで中央に寄せているが、反花座の高さは、それより低くしているので、塔の安定感は増している
塔身は、軸部に首部を造り出す。軸部は、樽型にする。別宮八幡社塔の軸部に比べると比高が随分低くなり、下部がやや窄まって、側線の曲線も丸みを帯びてきている。首部は、少し細身に造り出し、上部をそのまま笠の枘穴に大入れにしている。
笠は、軒下にわずかな膨らみを持たせている。軒幅は、基礎幅より大分小さく造る。軒は薄く、平行部を作り両端で反る。軒反りは、別宮八幡社塔に比べると随分大人しくなった感があるが、それでも十分に力強さ示している。笠上部は幅広にする。隅降り棟は少し立型で、上部はかすかに起らせ下半分は曲線を強くして大きく照らせた照り起り屋根にする。
露盤から上は1石で作り出す。露盤幅は、笠上部幅より少し小さめにして、塔に対してバランスの良い大きさの相輪を造っている。露盤は、側面2区、で基礎側面と同じく格狭間を平底彫する。
露盤の上は、伏鉢ではなく、反花座にする。複弁8葉、間弁付き。薄い紐状の敷茄子を挟んで、上に開いた請花座、単弁8葉、間弁付きを彫る。九輪は輪間を明瞭に彫り込み、その上に軸を長く出し、上部請花座下の紐帯につなぐ。請花座は、下部請花座と同じく単弁8葉、間弁付き。その上に、四方火炎付き宝珠をのせる。火炎は宝珠と隙間なく付けて彫りだされている。
塔形は、別宮八幡社国東塔に順じた構成になっており、岩戸寺国東塔、両子寺国東塔、別宮八幡社国東塔の系列に属するものである。
基礎幅を笠幅より大きく取り、反花座と塔身軸部の比高を低くして、安定感に欠ける前代国東塔より安定感を増すための工夫が加えられている。
反花座の彫刻に遜色はないが、軸部が丸みを帯びている、笠の軒反りが少し大人しくなっている、相輪各部の彫刻が火炎の彫刻を含めて少し簡素化されていることなど、各部に別宮八幡社国東塔より時代の降下を感じさせる造りになっている。鎌倉時代後期の造立と考えられる。
大分県国東市国見町千灯 下払坊
安山岩製
造立当初からの部品が揃った完形塔。
基壇2段高;56.0センチ
塔高;206.0
基礎幅;73.0 基礎側面高;24.0
笠軒幅;61.0 笠軒中央厚;6.5 笠軒端厚;9.5
露盤幅;23.0 露盤高;9.5
基礎は、上部に反花座を造り出す。側面2区に輪郭を巻き、中に格狭間を平底彫に彫り込む。格狭間の花頭曲線は、両肩が少し下がるだけで、形が良く、小曲線や側線の曲線もしっかりして鎌倉時代調を示している。この格狭間の形は、岩戸寺国東塔、両子寺国東塔、別宮八幡社国東塔の系列に属するものである。
反花座は、複弁8葉、間弁付きで、縁の広い複弁に少し抑揚を付けて表現する。2つの隆起は別宮八幡社国東塔と同じで中央に寄せているが、反花座の高さは、それより低くしているので、塔の安定感は増している
塔身は、軸部に首部を造り出す。軸部は、樽型にする。別宮八幡社塔の軸部に比べると比高が随分低くなり、下部がやや窄まって、側線の曲線も丸みを帯びてきている。首部は、少し細身に造り出し、上部をそのまま笠の枘穴に大入れにしている。
笠は、軒下にわずかな膨らみを持たせている。軒幅は、基礎幅より大分小さく造る。軒は薄く、平行部を作り両端で反る。軒反りは、別宮八幡社塔に比べると随分大人しくなった感があるが、それでも十分に力強さ示している。笠上部は幅広にする。隅降り棟は少し立型で、上部はかすかに起らせ下半分は曲線を強くして大きく照らせた照り起り屋根にする。
露盤から上は1石で作り出す。露盤幅は、笠上部幅より少し小さめにして、塔に対してバランスの良い大きさの相輪を造っている。露盤は、側面2区、で基礎側面と同じく格狭間を平底彫する。
露盤の上は、伏鉢ではなく、反花座にする。複弁8葉、間弁付き。薄い紐状の敷茄子を挟んで、上に開いた請花座、単弁8葉、間弁付きを彫る。九輪は輪間を明瞭に彫り込み、その上に軸を長く出し、上部請花座下の紐帯につなぐ。請花座は、下部請花座と同じく単弁8葉、間弁付き。その上に、四方火炎付き宝珠をのせる。火炎は宝珠と隙間なく付けて彫りだされている。
塔形は、別宮八幡社国東塔に順じた構成になっており、岩戸寺国東塔、両子寺国東塔、別宮八幡社国東塔の系列に属するものである。
基礎幅を笠幅より大きく取り、反花座と塔身軸部の比高を低くして、安定感に欠ける前代国東塔より安定感を増すための工夫が加えられている。
反花座の彫刻に遜色はないが、軸部が丸みを帯びている、笠の軒反りが少し大人しくなっている、相輪各部の彫刻が火炎の彫刻を含めて少し簡素化されていることなど、各部に別宮八幡社国東塔より時代の降下を感じさせる造りになっている。鎌倉時代後期の造立と考えられる。
1975.08.08.モノクロ
2017.09.06.写真
2017.09.06.写真
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