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1265.08.08. 文永二年八月八日


京都府京都市右京区梅ケ畑奥殿町


花崗岩製


重要文化財





塔高(基壇除く);208.5


基壇幅;約149.0センチメートル


基壇高(土波際);19.0


基礎側面幅;94.0 


基礎側面高(土波際);11.5


基礎上1段目幅;73.5 基礎上1段目高;10.5


基礎上2段目幅;62.5 基礎上2段目高;8.5


基礎高(土波際);30.5


塔身幅;53.0 


塔身高;59.5


笠下辺幅;65.5 笠軒幅;93.0 笠上辺幅;26.0


笠軒厚;10.5


笠高;79.0


隅飾下部幅;94.5 


隅飾前右下部幅;29.0 隅飾前右高;46.5


隅飾前左下部幅;29.0 隅飾前左高;44.0


隅飾後右高;46.0   隅飾後左高;46.0


相輪下端径;17.5. 輪下部径;19.0 輪上部径;17.0


相輪上部請花下部径;15.0 請花最大径;18.0


請花上辺径;17.5


請花高;7.5


相輪高;39.5





 基壇は、1段。大まかに角柱状に加工した花崗岩を輪郭に廻らし、内部は土で覆われている。この基壇は、塔とは別に、新しく設置されたのではないかと思われる。


宝篋印塔は、基壇の土に、基礎下部が埋まった形に置かれている。


 基礎は、側面を前後2石で組み合わせて作る。前面の石材は、幅を基礎側面幅に合わせ、奥行きが19.0センチと小さい角柱に近い形をしている。側面高は、基壇上の土に埋まっており、実際の高さは確認できなかった。そのため、側面の高さは、現状で確認できた土波際高11.5までを計測し、その数値で表示した。基礎上2段は、基礎側面とは別石の1石で造って載せている。


 塔身は、幅より高さを少し高くする。その正面と、背面に刻字がある。石材の粒子が大きいためか、刻字は大振りになっている。文字の輪郭は、風化も加わっていると思われ、明瞭ではないが、肉眼でも読み取れるほどには残っている。


(正面)


   「阿難塔」


(背面)


   「文永二年乙丑」


   「八月八日造之」





 笠は、軒下2段、上6段にする。軒下2段から軒と上1段までを1石、上の5段を1石にして2石で造って重ねている。軒から上1段までは隅飾に相当するところに段を作らずのべ作り状に加工して上に別石の隅飾を載せる。4個の隅飾は、隅部が直立した1弧。通常の宝篋印塔隅飾に比べると、非常に長大である。それぞれを別石造りして、軒上1段と同じ高さの所に載せている。下辺は、軒幅から左右とも各1.0センチ程外に出し、高さも笠上部より3センチ程高くする。別石のため隅の上下合わせ部分は隅飾下辺が外に少しずれているが、軒とは区分しないのべ作りに準じた構造になっている。隅飾を載せるため、軒上2段目と3段目の角を隅飾の湾曲する部分に合わせて削っている。その2段の角は、段を作った後に、それぞれの隅飾の形状に合わせた加工を施しているようで不揃いに削られている。


 笠上辺に、相輪の枘を請ける断面丸の枘穴を彫り込んでいるのが確認できる。


相輪は、断面丸。下半分を欠失、下部を枘穴に差し込む形にして載せてある。残っているのは、上部4輪と請花で、その上部に有ったと思われる宝珠等は欠失している。


塔は、一般の宝篋印塔に比べて、基礎が低い、塔身の比高が高い、隅飾が特段に大きいなどの特色を持っている。ほぼ同形、同大、同構造の宝篋印塔2基が、栂尾の高山寺に残っている。違いは、高山寺塔の2基ともに隅飾は2弧になっている。2基とも無銘で紀年銘は無い。1基は相輪上部を欠いただけのほぼ完形で、無銘ながら重要文化財、他の1基は、基礎と相輪を欠失し、隅飾も背面の2個が大破している残欠塔である。この3基は、宝篋印塔が定型化する以前の原始的な形体を示しており、高山寺型ともよばれている。


為因寺宝篋印塔は、付近に有った高山寺に所属の善妙尼寺の塔とされる。(『日本石造美術辞典』(川勝政太郎著 東京堂出版 S.53.08.25.)『京都の石造美術』(川勝政太郎著 木耳社 S.47.06.15.)塔身正面の「阿難塔」の阿難は、阿難陀のことで、釈迦の十大弟子の一人。最初の比丘尼となった釈迦の姨母の出家のために尽力したことから、善妙尼寺に阿難の供養塔が建立されたと考えられている。


為因寺宝篋印塔は、造立の紀年銘があり、造立の時期が分かるが、高山寺2塔には紀年銘が無く、その造立の時期には諸説がある。





2017.12.11.調査










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